【解説】火山灰で首都機能がマヒ 富士山噴火で首都圏の降灰対策は? 国の検討会が議論スタート
■富士山噴火による降灰量は? 都心で10センチ程度の可能性も
想定される噴火のケースですが、富士山最後の噴火、1707年の宝永噴火クラスの大規模なものがおきた場合、爆発的な噴火で大量の火山灰が噴出、上空の西風に乗って、首都圏に降り注ぐとされています。 東京都心では3時間後に火山灰が降り始め、2週間後には10センチ程度積もり、停電が発生したり、交通機能がマヒしたりするとの被害想定を2020年に公表しています。
■微量で電車の運行が停止 降灰によるインフラへの影響は
鉄道では、微量の降灰で地上路線の運行が停止します。また滑走路では、2ミリ以上で除灰が必要に、さらに停電の発生や、上水道の断水も想定されています。
■火山灰は約5億トン 火山灰除去の方法は?
検討会でも、火山灰をどのように処理するかは大きな課題です。 量は約5億トン、東日本大震災で出た災害廃棄物の10倍の量になります。雪と違って、火山灰は溶けないため、ライフラインの復旧には道路などに降り積もった火山灰を除去しなければなりません。 国は年内に、対策の指針をまとめることにしています。