会長選挙実施でルビアレス時代に終止符も、時代が変わる可能性は低い
構造改革は事実上不可能か
評議員を変えないと新会長のプロフィールは変わらない。実は、評議員にはルイス・エンリケ前スペイン代表監督や性加害スキャンダルで辞任したホルヘ・ビルダ前スペイン女子代表監督らの名前もあり、選出し直す時期に来ているのだが、選挙委員会は会長選選挙だけで禊を済まそうとしており、それを監督官庁もFIFAも黙認している。 連盟会長の逮捕はルビアレスが初めてではない。前任者のアンヘル・マリア・ビジャールも汚職で逮捕されているから、二代連続である。連盟の上から下へお金が流れ、評議員たちが利害関係で結び付いており、その頂点に会長がいるという構造で、国旗を掲げてサッカー界を牛耳りながら私的な団体ゆえに自治権を持ち、監督官庁が積極的に介入できないという仕組みなら、いずれまた汚職が生まれるだろう。 同じ構造と仕組みの親分格であるFIFAやUEFAにお金のスキャンダルが尽きないのだから、スペイン連盟だけクリーンであれ、というのは無理ということだ。