最終的に、「65歳まで」にいくら貯蓄があるのが安泰?「単身世帯」と「夫婦のみの世帯」で比較
自分にとっての「安泰」は何円?
ここまで見てきた金額は、あくまでも統計上の金額です。実際には世帯ごとのライフスタイルによって、「安泰な生活」に必要な貯蓄額は大きく異なることが想定されます。 参考までに、公益財団法人生命保険文化センターの調査によれば、老後の最低日常生活費の平均額は23万2000円となっています。全体の27.5%が「20万円から25万円未満」と、おおむね統計と同程度の金額を上げていますが、次いで多いのが「30万円から40万円未満」が必要であるという層で、全体の18.8%です。これは先の統計からは大きく外れています。 こういったデータの存在も踏まえると、定年退職時にいくらあれば「安泰」といえるのかは世帯によって大きく異なるため、自身の世帯に合わせて考えていくことが大切であると分かります。
まとめ
定年退職時に貯蓄がいくらあれば「安泰」といえるかは、世帯によって異なります。統計上のデータを参考にする限り、夫婦のみの世帯で588万円、単身者世帯で543万円あれば、「安泰」といえそうですが、必ずしもそうとは限りません。 詳しく知りたいときは、統計を参考にしつつ、実際の世帯の様子にそれを当てはめ、考えていくことをおすすめします。 出典 公益財団法人生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査 総務省統計局 2022年(令和4年)家計の概要 厚生労働省 令和4年簡易生命表の概況 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部