長野県内39市町村住民 入場料無料、特別展も 満蒙記念館 15日までパートナーウイーク
長野県阿智村駒場の満蒙開拓平和記念館は、3日から15日までを「パートナー自治体ウイーク」と位置付け、「自治体パートナー制度」に加入している市町村向けの展示やサービスを行っている。期間中、対象市町村の住民は600円の入場料が無料になり、同館は「この機会に足を運んでみて」と呼び掛けている。 パートナー自治体制度は、満蒙開拓の歴史を官民一体となって展開していこうと、2022年にスタート。安定的な維持運営に向けて自治体から協力金を募る一方、パートナー自治体ウイークなどのイベントを設けており、本年度は県内の39市町村が加入している。 期間中は特別展示「長野県と満蒙開拓」を開催し、旧市町村別の渡満者数や県内各地に残る満蒙開拓関係慰霊碑の紹介、関連書籍を並べたコーナーを用意した。初日の3日には長野市や佐久市など遠方からの来館者の姿もあった。 展示によると、県内約3万3000人の渡満者のうち42・4%を南信地域が占めた。特に飯田下伊那地域が多く、最多は泰阜村の805人だった。 三沢亜紀事務局長は「県内の人でも満蒙開拓は下伊那のことと思っている人が多い。県内全体から開拓団が送り出されたことを知って」と強調。慰霊碑については「当事者がどんどん亡くなっている中、地域で保存していくために展示をきっかけに関心を持ってもらえれば」と期待した。 飯伊の対象地域は飯田市、松川町、高森町、阿智村、平谷村、根羽村、下條村、売木村、天龍村、泰阜村、喬木村、豊丘村、大鹿村の13市町村。開館時間は午前9時半~午後4時半。12、13日には休館。問い合わせは同館(電話0265・43・5580)へ。