東洋大姫路がコールド発進 プロ注目右腕、阪下漣が5回無失点の快投ショー/神宮大会
明治神宮野球大会第1日(20日、聖光学院0-10×東洋大姫路=規定により五回コールド、神宮)高校の部1回戦で東洋大姫路(近畿)が聖光学院(東北)に10―0の五回コールドゲームで大勝。プロ注目右腕の阪下漣投手(2年)が、5回2安打無失点で勝利に貢献した。 冷たい雨が降る神宮で、2年生エースが躍動した。東洋大姫路・阪下が聖光学院打線に二塁を踏ませない快投ショーを見せた。 「打たせて、守備からリズムを作ることを心掛けていた。そういった投球ができてよかった」 181センチの長身から投げる、最速147キロを誇る直球が武器。この日はスライダーなど変化球をまじえ、打たせて取る投球で5回2安打無失点、無四死球と抜群の安定感を披露。打撃でも9-0の五回1死三塁からコールド勝ちを決める右前への適時打で快勝を演出した。 厳しい環境にも動じない見事な投球に、大阪・履正社監督時代の2019年に夏の甲子園を制し、22年春から母校の東洋大姫路を率いる岡田龍生監督(63)は目を細めた。10月24日のドラフト会議で、DeNAから1位指名を受けた履正社監督時代の教え子の一人、竹田祐投手(25)=三菱重工West=を引き合いに、「いろいろな投手を指導したが、竹田と同等ぐらいのことは十分にできると思う」と称賛した。 母、千章さん(45)いわく〝よく食べてよく寝る子〟だったという阪下。米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(30)と同じ7月5日生まれだ。世界で活躍する大スターとの縁に「唯一の自慢話なので」と笑いつつも、「大谷選手のような投手に近づきたい」と目標を語った。 次戦は22日に二松学舎大付(東京)と対戦する。学校初の神宮大会勝利を手繰り寄せたプロ注目のエースは「真っすぐで押し込んで、強気の投球で勝利に貢献したい」。近畿大会を制した阪下が、今後は秋の神宮の頂点へと導く。(児嶋基)