車いすラグビー日本が悲願の金メダル! 米国を制して初のパラ王者に【パリ・パラリンピック第6日】
パリ・パラリンピック第6日の9月2日(日本時間3日未明)、車いすラグビーの決勝がシャンドマルス・アリーナで行われ、日本代表は米国代表に48ー41で勝利した。日本はリオ大会と東京大会で2大会連続銅メダルだったが、パリで同競技で初となる金メダルを獲得し、悲願を達成した。 アスリートたちの輝きを捉えたパラスポーツ写真 試合は序盤から日本がリードを許す展開で始まる。米国の女性選手アダム・サラにパスを集める展開に対応しきれず、第1ピリオドは11ー14で終了。しかし、第2ピリオドに入ってから米国のミスを誘う場面が増えると、7分に橋本勝也がスチールに成功。そのままゴールを決めて逆転し、24-23で第2ピリオドを終えた。 ハーフタイムの円陣では、キャプテンの池透暢が選手と握手を交わしコートに送り出した。第3ピリオドでも日本の勢いは衰えず、35ー32で最終第4ピリオドを迎えた。
今大会を通じて一貫して光っていたのは、日本のチームワークの良さだ。池や池崎らベテランが積極的に若手が活躍しやすい雰囲気を作り、大舞台でミスをしてもみんなで励まし合ってカバーし、激戦を制してきた。 この日、両チーム最多となる19得点を挙げた橋本勝也は、前日の準決勝の終了後に、「このチームは僕にとっては家族のような存在。金メダルを獲得して、最高の家族になる」と話していた。その言葉通り、第4ピリオドを終了するホイッスルが鳴った瞬間、12人の選手とスタッフ、そして日本だけでなく世界中からパリに駆けつけた大応援団が、一つの家族になった。 (西岡千史)