2024年に注目すべきは“ユーティリティ・ドレス”。時計のプロが推薦するトレンドウォッチ5選
ここ数年は、ユーティリティ性に優れる“ラグスポ(ラグジュアリー スポーツ)”ウォッチが人気を独占しており、まさしく一強状態だった。防水性に優れたスポーティな時計でありつつ、薄くてエルゴノミックなケースは腕馴染みがよく、しかも高級感があるのでスーツにも似合う。そのユーティリティ性が評価されたのだ。 【細部の画像を見る】 では、ポスト・ラグスポは何か? ここでもユーティリティ性が重視されるに違いない。自動車でSUVが人気であるように、機能性と実用性、高級感がクロスオーバーしているものは、さまざまなシーンで使えるのでバリューが高い。そこで提案したいのが「ユーティリティ・ドレス」という、私が提唱するジャンルだ。 これは40mm径を超えるちょっと大きめサイズのシンプルなドレスウォッチのことで、付加機能はなく、レザーストラップは必須。スーツはもちろんのこと、ニットやカットソーといったビジネスカジュアルにも合わせやすくて、きれいめなカジュアルスタイルとも好相性だ。 端正なドレスウォッチは、どうしてもハレの日の時計というイメージが強い。しかしユーティリティ ドレスなら使用頻度がかなり広いので、ぜひとも注目してほしい。
■1.スイス時計の王道を日常的に楽しむ
LONGINES 「ロンジン マスターコレクション L.2793.4.92.0」 33万8800円 個々の職人の手仕事に頼っていたスイス時計の世界に、近代的な製造工場による一貫製造体制を持ち込んだ「ロンジン」は、スイス時計産業の近代化を促進した偉大なブランドとして知られている。 その功績は高く評価されており、万博では数多くの賞を獲得し、正確な計時技術は今でも多くのスポーツ大会を支えている。シンプルさの中に品格を持ち合わせたデザインは、まさにスイス時計の本流といえるだろう。 「ロンジン マスターコレクション」は、そういったロンジンの上質な歴史を継承するもの。シンプルなバーインデックスに合わせるのは、柔らかなカーブを描くリーフ針。そこに小ぶりなカレンダーを組み合わせて、実用性を高める。 ダイヤルやストラップは、ロンジンのブランドカラーでもあるネイビー。その深みのある色合いで、知的な雰囲気を演出する。 サイズ:直径40mm×厚さ9.8mm