センバツ高校野球 応援、甲子園が初舞台 委員会、吹奏楽、ダンス部「明秀一丸で背中押す」 /茨城
第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の初戦に向け、明秀日立の吹奏楽部やダンス部、応援委員会の練習が大詰めを迎えている。生徒らは新型コロナウイルス禍発生後に入学したため、甲子園どころか試合の応援経験自体がゼロ。それでも「野球部の背中を押したい」と初舞台を待ちわびている。 大会第5日第2試合の大島(鹿児島)戦に臨むのは総勢約60人。新型コロナ感染拡大に伴うリモート授業などで練習期間は少なく、吹奏楽部に一部の楽譜が届いたのは19日と、準備は急ピッチだ。 今年のセンバツは、3年ぶりにスタンドでのブラスバンド生演奏が復活。同校吹奏楽部も東関東大会に出場する強豪で、その実力を甲子園でも発揮したいと意気込む。部長の福田優衣さん(2年)は弟が中学の軟式野球部で野球に取り組んでいることもあり、野球応援に興味があった。「練習期間が短くてもやることは変わらない。みんなで一つになって応援したい」と話す。 ダンス部「ブルーフェアリーズ」はチアダンスで勢いをもり立てる。メンバーの芳賀涼加さん(同)の兄大成さん(上武大)は、2018年のセンバツ初出場時の同校野球部レギュラー。家族と応援した際に見たチアダンスにひかれ、ダンス部入りを決意したという。「アルプスで踊ることに憧れていたので、野球部が頑張ってくれてすごくうれしい」と心待ちにしている。 観客席と一体となって盛り上げるのは応援委員会の9人。振り付けなどが代々引き継がれてきた一方で現役生徒に実地経験はない。不安も残る中、平賀一輝(いっき)団長(2年)は「人数は少ないが、明秀生一丸となって応援できる雰囲気を作っていきたい」と力を込めた。【長屋美乃里】