「もう全部、全滅」家の中に大量の泥水が流入 大雨による土砂崩れで「緊急安全確保」発令 着の身着のまま避難した人も 滋賀・米原市
1日、大雨の影響で土砂崩れが発生した滋賀県の米原市。その後も雨は断続的に降っていて、いまも多くの住民が避難を余儀なくされています。
いまも警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令中の滋賀県・米原市伊吹地区。 (記者リポート)「土砂崩れが起きた現場では市や県の職員、住民が泥を掻き出す作業をしています」 1日に大雨の影響で発生した土砂崩れは、多くの住宅に被害をもたらしました。1日午前10時半ごろ伊吹地区で撮影された映像では、大量の土砂が道路を塞ぎ住宅街へと流れ込んでいました。当時、家には両親とその息子がいましたが異変に気付いたあとすぐに避難。最悪の事態は免れたといいます。 (石河輝男さん) 「父親と母親と実家にいて、午前9時40分ごろに『ドドド』という音がして家の中に水が入り込んできたので、慌てて『大変だ』と」 「もう全部、全滅。扉も破れている。ガラス扉もないので、母屋の方は全部、壊れた」 両親は当時の状況についてこう話します。 (石河茂さん) 「音がした。ゴーって。わけがわからん。ただ事じゃないって。深夜になってたら、最悪は死んでるかもわからない」 (石河千代子さん) 「これは家の前、ゴミ箱が(流れている)。これが家の中に入ってきた。川のようにこっちに流れてきて」 「(Q.寝られましたか?)ぜんぜん寝られなかったね」
こちらの小学校には一時、40人以上が避難。着の身着のまま逃げてきた人も少なくありません。 (避難した女性) 「ちょっと変な音がするなと思っていたんですけど、まさかそんな土砂が流れてきているとも思わなくて」 「窓開けてみたら家の横が道なんですけど、本当に川みたいにどくどくと流れていて、もうびっくりしました。携帯1個もって外に出るのがやっとでしたね」 (避難した男性) 「(Q.こんなことは?)初めてですね。昭和34年の伊勢湾台風の時も同じ事が起きたと聞いているけど、あれから65年。また同じようなことが起きたと聞いている」 午後になると再び雨の勢いが増した米原市。2日夜にかけて断続的に降る見込みで、引き続き土砂災害に警戒が必要です。