2024年1月から証券コードに英文字が組み入れられるように! その理由とは?
株取引をしている方であれば、「証券コード」を目にしたことがあるでしょう。 これまでは4桁の数字でしたが、2024年1月からその中に英文字が組み入れられました。実際の取引には影響はありませんが、株取引の小ネタとして見てみましょう。
証券コードとは? どのようなものなの?
証券コードとは、日本の上場株式やその他の上場証券などに対し、証券コード協議会が設定した識別コードのことをいい、「銘柄コード」と呼ばれる場合もあります。 また、これ以外にも12桁の「ISINコード」というものがあり、こちらは国際的に統一されたコードです。海外との取引において欠かせないコードで、証券の決済、保管、流通のためのコードとしても使われています。 また、2023年までは「1111」のように数字4桁で設定されていましたが(実際には1300からです)、上記で書いたように2024年1月から「111A」のように英文字が組み入れられたコードが設定されます。 ただし、すでに設定されているコード(以前から上場している上場株式やETF等)が変更されることはありません(数字のみのコードのままです)。 ちなみに、番号によってある程度業種が割り当てられており、多くの業種が上2桁の番号帯で表1のようになっています。
<表1> ただし、上場後当該企業の事業内容が変わった場合は、銘柄コードと企業種が一致しないケースもあります。また、最近では証券コード番号の不足によって、業種に関係なく番号が割り振られるケースもあります。
どうして英文字が組み入れられるようになったの?
理由としては、上記の業種の割り当てと関連するのですが、上場会社やETF等に付番するための4桁の証券コードの設定可能な数が減少しているからです。 また、今後上場商品が多様化していくなかで、新商品の上場を円滑に実施するために、あらかじめ利用可能コード数を確保することが必要であることから証券コードに英文字を組み入れることになりました。
どのように英文字が組み入れられるの?
株式コードで使用する英文字は、英大文字のうち、「B」「E」「I」「O」「Q」「V」「Z」を除く19文字を使用します。除かれた文字は、口頭伝達の際の誤りや数字や指数標記と混同する恐れがあるので使用しません。 また、英文字を使用する桁は、株式固有名コードの先頭から2桁目と4桁目のいずれか、もしくは両方に使用することになります。 他のコードへの影響については、公社債銘柄コードおよび有価証券オプション取引識別コードは、コードの一部に株式固有名コードを含むものがありますので、株式固有名コードの部分に英文字が含まれるケースがあります。ただし、国債、地方債、特殊債等の固有名コードは、引き続き数字のみが使用されています。
自動車のナンバープレートとは異なります
自動車のナンバープレートは、2018年1月からアルファベットが組み入れられたナンバーが導入されましたが、これは希望ナンバー制の影響でした。 しかし、証券コードは会社が希望して取得できるわけではありません。自動車のそれとは異なりますが、今後取引する会社の証券コードに英文字が入ってきてもびっくりしないでくださいね。 出典 日本取引所グループ 証券コード協議会からのお知らせ 2024年1月から証券コードに英文字が入ります! 執筆者:田久保誠 田久保誠行政書士事務所代表
ファイナンシャルフィールド編集部