【ラグビー】逆境を乗り越え今季初勝利。クルセイダーズの選手、ファンが笑顔に
「この数か月、特に感情的に厳しい時期であったことは間違いない」 試合後にそう語ったのは、クルセイダーズの指揮官ロブ・ペニーだった。 3月29日、クライストチャーチにあるアポロ・プロジェクツ・スタジアム(旧オレンジ―セオリースタジアム)でスーパーラグビー・パシフィックの第6節、クルセイダーズ×チーフスの試合がおこなわれ、クルセイダーズが37-26で今季初勝利を挙げた。 ◆ケガ人続出で大ピンチのクルセイダーズ 第5節を終了した時点で、12チームの中でクルセイダーズだけ勝ち星がなかった。順位は最下位。史上最低のスタートを切った昨年の王者は、自信を失いかけていた。 昨年ワールドカップに出場したLOサム・ホワイトロック、SOリッチー・モウンガ、WTBレスター・ファインガアヌクが海外移籍、HOコーディー・テイラーは、シーズン途中まで休養。キャップホルダーのCTBジャック・グッドヒューもクライストチャーチを去った。 この5人だけでも大きな戦力ダウンになる。それに追い打ちをかけるように、ケガ人が多発した。 WTB/FBウィル・ジョーダン、CTBブレイドン・エノーの2人は、長期で離脱。FL/No8イーサン・ブラッカッダーもケガで出遅れている。 シーズンに入ってからも負傷者が増えた。キャプテンの LOスコット・バレットが指の骨折。140キロの巨漢PRタマティ・ウイリアムズは、開幕戦でハムストリングを負傷した。 第5節では、CTBデイヴィット・ハヴィリも負傷してケガ人のリストに入った。 上記の選手たちは、すべて代表キャップを持っている。これほど多くの主力選手が出場できない状況は、クルセイダーズのファンでなくとも同情するだろう。 そして、第6節のチーフス戦の試合当日には、この日のゲームキャプテンの予定だったSHミッチェル・ドラモンドの急遽欠場が発表された。不運が続いた。それが逆に選手を奮い立たせた。