やっぱりアクシデント無しでは終わらない!? 最後尾からの追い上げで成長を感じられたスパ8時間
スタートでエンジンがかからないという大アクシデント発生
皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。 2024年6月7日から6月8日に、ベルギーにあるスパ・フランコルシャンサーキットにて開催された、2024 FIM 世界耐久選手権の第2戦 スパ8時間耐久レース。今回はその後編、決勝レースの模様をお伝えしていきます! 【画像】EWC 第2戦 スパ8時間耐久レースでスパ・フランコルシャンを走る石塚健選手を画像で見る(10枚) 決勝日のスタートライダーは僕が務める事になり、13時にいよいよレースが始まりました。
しかしスタート直後、不運にもエンジンが始動しないアクシデントに見舞われ、まさかの最後尾からの追い上げとなります。 そんな中でもチームと想定していたペースよりも速く走行する事ができ、1回目のスティントで18番手まで挽回しライダー交代。出遅れたものの、予定通りにレースを運ぶことができました。 今回のレースも作戦は、まずはトラブルなく走り切る事。そしてスティントで少しでも多くラップするべくマシンのパワーを落とし、周回数を稼ぐ事に注力します。 パワーがかなり絞られているため、当然スピードは落ちますし、その影響もありストレートでパッシングされる事が多く、ブレーキングで差を詰めるというタイヤ的にもフィジカル的にもかなり厳しいレース展開となりましたが、そんな中でも予選タイムの1秒から1.5秒落ちのペースで周回を続ける事ができました。
他チームのトラブルや転倒が続々と発生する中、僕たちは淡々と安定した走行を続け、ピット作業も順調。徐々にポジションを上げていきます。 やはり24時間耐久に比べれば、体力、気力共に少し余裕がありますが、予想通り8時間レースとなると24時間の時よりペースは速く、8時間は8時間なりの過酷さや難しさがある事を体感。 かなり心身共に疲れてくるチェッカー目前のスティントでは、チームの指示でダブルスティントを走行。全部で4スティント半を走り切り、他チームからの猛追を受けながらも、なんとか逃げ切りチェッカー。最終結果は37台中、総合15位、EWCクラス9位で終える事ができました。 今回はレースウィークを通してチームで転倒はなく、トラブルも少なかった点は、前戦のル・マンでの流れやリタイアしてしまった事を考えれば、大きく一歩前進できたと思います。レース中も順調にやるべき仕事をしっかりとこなし、挽回できた点はとても良かったです。