東海大福岡イレブン

　新生・東海大福岡がプレミアリーグで戦うJクラブを飲み込んだ。 　3月16日、サニックス杯国際ユースサッカー大会2024の4日目が福岡県宗像市のグローバルアリーナで行われ、9位～12位トーナメントの1回戦で東海大福岡と柏レイソルU-18が対戦。効率よく得点を重ねた東海大福岡が3-0で快勝し、17日に行われる9位決定戦に駒を進めた。 【フォトギャラリー】 柏レイソルU-18 vs 東海大福岡 　立ち上がりからボールを相手に握られたものの、ブロックの内側に進入をさせない強固な守りで応戦。連動したプレスでボールを奪い、素早く攻守を切り替えてショートカウンター主体で相手ゴールに迫った。4-3-3の最前線に位置する左のFW倉田連(2年)、中央のFW池田蒼音(2年)、右のFW板井夢天(2年)がスピードを生かして仕掛け、何度も危険な場面を作り出す。 　5分にはセットプレーの流れからこぼれ球に反応した池田が、右足で豪快にニアサイドを撃ち抜いて先制点をゲット。以降も攻守で強度の高いプレーを見せ、前半終了間際の38分にはCKのこぼれ球をキャプテン・MF永田覚都(2年)が押し込んでリードを広げた。 　後半に入っても勢いが止まらない東海大福岡は速攻からチャンスを演出。44分には中盤でボールを奪うと、新1年生・MF能武麟太朗がゴール前に絶妙なスルーパスを通す。これに合わせた池田がGKとの1対1を制して勝負を決定づけた。 　以降は相手に押し込まれる時間帯があったものの、粘り強い守備で柏の攻撃陣を封殺。集中力を最後まで切らさず、決定的な場面もCKから1度作られただけに抑えて無失点で勝利を手にした。 　東海大福岡はグループステージを1勝2敗で終えてこのトーナメントに入ってきた。3月13日には長年チームを率いてきた大丸忠前監督の退任が発表され、今大会から伊藤良太監督の下で再スタートを切ることに。昨日までの3試合は怪我人や体調不良者の影響などの影響で思うようにいかなかったが、この日は序盤からアグレッシブにプレーして勝利を掴んだ。 　「去年から試合に出ている選手が多いので、ベースはもうできている。それを引き続き伸ばしていきたい。素直な選手が今年は多いので、その分だけ伸びてくれる期待がある。(予選の)青森山田戦でもしっかり戦えていたのでもっと自信をつけて欲しかったし、ガンバ大阪ユース戦も良い試合はできていた」と、指揮官が振り返ったようにあとは結果が欲しかった。 　そうした状況下でこの日はエースの池田が2ゴール。予選では不発に終わり、前半で交代する試合もあったが、この日は狡猾な動きと豪快な一発でチームの勝利に貢献した。少しずつチームの歯車が噛み合ってきた東海大福岡はさらに自信を深めてシーズン開幕を迎えるべく、17日のラストゲームでも全力を尽くす。 　　　　　　　 (文・写真＝松尾祐希)