【MotoGP】マルケスのファクトリー昇格、目指すは可能性”最大化”「チャンピオンシップを勝ち続けたい」とダッリーニャ
ドゥカティのゼネラルマネージャーを務めるジジ・ダッリーニャが、2025年のファクトリーチームのライダーとしてマルク・マルケスを選んだ理由の一端を語った。 MotoGP2024 第7戦イタリアGPハイライト 2024年シーズンは序盤からドゥカティのライダー選択に大きな注目が集まってきた。プラマックからホルヘ・マルティンを昇格させるのか、それともグレシーニのマルケスを選ぶのか……現状MotoGPで最強のマシンを持つドゥカティだからこそできる贅沢な悩みでもあった。 第7戦イタリアGPでその決定が下ると言われて来たが、レースウィーク直前にマルティンの昇格が決まったという報道があった。そして、その結果マルケスがファクトリーバイクの供給を受けるプラマックへ行くのかと思われたが、当のマルケスは公然と拒否……6度の最高峰クラス王者の激しい反応を受けて、ドゥカティはここから判断を覆すことになった。 最終的にアプリリアにマルティンが移籍し、フランチェスコ・バニャイヤのチームメイトにはマルケスが収まることになったわけだが、ドゥカティは何を考えていたのか? チームを主導するダッリーニャが、その一端を明かした。 「決断は日曜(6月3日)の夜に、私、マウロ(グラッシーリ/スポーティングディレクター)、クラウディオ(ドメニカリ/CEO)の3人でのミーティングを行なって行なわれた」 ダッリーニャはMotoGP.comに対してそう語った。 「しかし我々は同様のミーティングを先週、先月と行なってきているんだ。この決定は簡単なものではなかったし、考えるべきことがたくさんあった」 「我々はグリッド上で最優のバイクを手にしているが、目標はチャンピオンシップに勝利することにある。そしてそれを達成できる可能性を大きくすることから、最終的にこの決断を下した。チャンピオンが我々には必要だった」 なおバニャイヤはチームメイトについて拒否権を使うことはないと語る一方で、チームメイトに求める資質については、長年築き上げて来たチーム内の”和”を乱さないことを挙げていた。ダッリーニャはマルケスの加入に彼がどんな反応を示したのか関しても尋ねられたが、問題はなかったと答えた。 「ペッコ(バニャイヤ)の反応だが、とても良いものだった。彼はプロフェッショナルなライダーでチャンピオンであり、チャンピオンに向けて我々がベストな可能性を手にしたいだろうことを理解している」 「エネア(バスティアニーニ)のようなチームメイトを望んでいただろうが、彼はプロとして我々の決定を受け入れてくれており、何か反対することはなかった」 「(バニャイヤとマルケス合わせて11度のタイトルは)ドゥカティとして過去最高のチームだろう」 「我々はシンプルにチャンピオンシップを勝ち続けたいと思っている。それが目標であり、ドゥカティが求めているもので、我々もそこに向けて進んでいる」
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