【独自】航空自衛隊那覇基地にミサイル攻撃を想定した「人員退避壕」建設 “戦い続ける能力”の維持が目的
那覇市にある航空自衛隊那覇基地でミサイル攻撃を受けた事態を想定し隊員を緊急避難させる「退避壕」の建設が始まっていたことが分かりました。 【写真を見る】ミサイルの破片などから隊員を守るための退避壕 「継戦能力」維持のため 先月、JNNのカメラが捉えたコンクリート製の箱形の建物。 これはミサイルが滑走路などに着弾した際に飛び散る破片から隊員を一時的に守る「退避壕」(たいひごう)と呼ばれるものです。 防衛省関係者への取材で、この退避壕がすでに那覇基地の2か所に建設されていたことがわかりました。 逃げ込んだ隊員が身をかかがめたり座ったりして耐えしのぐことが想定されていて、戦闘を継続する能力=「継戦能力」を維持することが目的です。 航空自衛隊那覇基地内に建設された「退避壕」のうちの1つ防衛省関係者によりますと2つの退避壕はまだ「テストケース」で、合わせて30人ほどしか入れないということで、今後、那覇基地内の約10か所に退避壕を建設する方針です。 ▽内倉航空幕僚長 「継戦能力を確保すること、人的戦力を保護することが目的であります。すなわち、どんな能力の高い戦闘機や装備品を有しておりましても、それを運用する要員がなければ運用できない、戦力とならないという観点から、人を守るといったものであります」 航空自衛隊トップの内倉航空幕僚長はこのように説明したうえで、同様の施設の整備を那覇基地以外でも計画していると明らかにしました。 ▽玉城知事 「まだ細かい情報報告を受けていませんので、部局に確認をしてみたいと思います。どのような構造でいつ設置したのかについて、情報収集したい」 すでに那覇基地内に2つ設置されていることが明らかになった「退避壕」。 敵国からミサイルが発射された場合、着弾するまでの間、隊員が一時的に中に入り、飛行場などに落ちたミサイルの破片から身を守るためのものです。 有事の際に飛行場にミサイルが着弾し損傷を受けても、整備などにあたる隊員を守ることで、攻撃が落ち着いた後に飛行場を復旧させて戦闘を継続できるようにする 狙いです。 防衛省関係者は、「沖縄が戦場になると決めている訳ではなく、あくまでも様々な事態想定の一つ。退避壕も万が一のための備え」と話しています。
また自治体への説明については、「基地施設内にある全ての建造物、特に防衛に関わるものついて事前に説明することは難しい」としています。
琉球放送