バースがV条件を語る 「阪神Vは死のロードを5割で戦え!」
サントリードリームマッチ2014が4日、東京ドームで行われ、この試合のために来日した元阪神のランディ・バース氏(60)が、阪神の今後の展望について語った。7月は、大きく勝ち越して現在は、2位につけているが、優勝の可能性については、「ロードが終わってからどうか。最低、半分は勝たねばならない。特に巨人との6試合を2勝1敗づつで、勝ち越すことが重要になるだろう」と、8月の勝率5割を死守することを条件として指令した。 阪神が本拠地の甲子園を高校野球に明け渡す8月の1か月は、死のロードを言われてきた。負け越すシーズンが多く、そう呼ばれてきたが、現在は、自宅から通える京セラドームで試合が組まれ、昔のような長期ロードはなくなっている。阪神DCで評論家の掛布雅之氏などは、「私たちの時代とは違って今や、死のロードは死語でしょう」と言うが、チームに苦手意識は残っていて、優勝した2003年も、8月は11勝12敗、2005年は12勝11敗1分の成績。確かに8月を5割で乗り切ることは、優勝の最低条件。バース氏が「(優勝の行方はロード次第)と言うのは的を得ている。和田監督は、昨シーズンを終えた総括で、「チームにシーズンを通じて戦う体力がなかった」と言った。この死のロードをどう乗り越えるかはチームの命題でもある。 では、誰が勝率5割をキープするためのキーマンだろうか。バース氏は、新助っ人、ゴメスの名前を出した。「私は夏が得意で、1985年にロード中は4割打った。それまで2年間の経験があったからね。ゴメスが、このロードをどう乗り越えるかがキーになるだろう」。鳥谷、ゴメス、マートンのクリーンナップが機能するかどうかが阪神の肝である。彼らのバットが、夏バテしてしまえば、勝ち越すことは難しくなる。 バース氏は、「夏の暑さは日本でも彼の故郷のドミニカでも一緒だろう」といい、「ゴメスは、この先もやると思う。最終的には、打率3割、35本、100打点をクリアするのではないか」と具体的な数字を挙げて活躍を約束した。社交辞令半分の発言だったかもしれないが、神様、仏様と呼ばれたバース氏のこの言葉が、ゴメスに届けば、これ以上、心強い言葉はないだろう。「おれたちの時代とは違って3位に入れば、クライマックスシリーズに出場できるんだからプレッシャーはないだろう?」 虎ナインは、伝説の4番打者の言葉をどう聞く?