少女の壮絶人生演じる「河合優実」に見た芯の強さ 不適切にもで話題、新作の「あんのこと」への想い
最初の頃は、この世界に入ったのが遅いことがコンプレックスになって、それを言い訳にして自分が傷つくのを避けていた感じがあります。 ――でもその気持ちの切り替えから、仕事がうまくいくようになったんですね。 逃げていただけかもしれないですけど(笑)。そのコンプレックスが克服できた明確な瞬間は覚えていませんが、目の前の1つひとつの仕事に一生懸命向き合っていくうちに考えないようになりました。 ■社会とつながっていることを忘れない人になる
――厳しい競争の世界で生きていくうえでの目標はどこに設定していますか? 全然考えていないです(笑)。自分が18歳の頃に、この人は素敵だなとか、この人の映画にはすごく感動するというのがありました。いつか自分も、子どもや若い人にそう思ってもらえたらすごくうれしい。それが目標ですね。 ――そうなるためにやっていくことはありますか? 仕事にも、作品を見てくれる人にも、ずっと真摯に向き合っていくことだと思います。同時にエンターテインメントが社会とつながっていることを忘れない人でいたい。ビジネスだけになってはダメだし、伝えたいことだけになっても伝わらない。仕事を楽しみながらそう思い続けていけば、素敵な人になれるかなって思います。
武井 保之 :ライター