広島での学びを共有、発信 小中学生ら「平和へのかけはし使節団」【長野県高森町】
長野県高森町が8月6日の広島平和記念式典に合わせて派遣した「平和へのかけはし使節団」の報告会が14日、町福祉センターで開かれた。小学生ら参加した団員一人一人が、広島訪問を通じて感じたこと、考えたことなどを発表。恒久平和に向けて学びを深め、発信していく機運を高めた。 1983年に「非核平和都市宣言」を決議した町が、89年から続ける派遣事業。施設研修や平和学習を通して生命の尊厳を学び、平和を愛する心を育み、将来に語り継ぐことを目的とする。 今年は町内の小学5、6年生を中心に、中学生や町関係者ら22人が参加。2泊3日の日程で、式典への出席や広島市内で原爆に関する施設見学、被爆証言の会の語り部講話や地元高校生による平和や原爆をテーマとした演劇などを見聞きし、当時の被害状況や今も残る影響などを学んで戦争や平和に対する思いを新たにした。 報告会で高森北小6年の児童は「平和記念資料館の写真や資料、被爆者の話などから、戦争の悲惨さを知れた」と振り返り、「私たちにできることは、戦争で起こったことを周りの人たちに伝えていくこと」と強調。「被爆者の方はつらい体験を長い間語り続けている。今回の体験をしっかりと周りの人たちに伝えていきたい」と力を込めた。 また「みんなが相手の気持ちに寄り添えば、笑顔いっぱいの楽しい平和な世の中になると思う。周りの人たちの話にしっかりと耳を傾けて、どうしてそう思うのかを理解するようにしたい」と話した。