「北斗の拳」のジュウザから名付けられた北星学園大付の石田充冴投手がプロ志望届を提出
最速149キロ右腕の北星学園大付・石田充冴（じゅうざ）投手（3年）が19日、北海道高野連にプロ志望届を提出、日本高野連のホームページに公示された。「もちろん監督や両親との相談にはなりますが、チームも支配下も育成も問いません。（ドラフトで）指名があれば行くつもり」と強い思いを口にした。 【写真】最速149キロ右腕の北星学園大付・石田充冴 夏の南北海道大会代表決定戦で札幌第一に敗れ、甲子園を逃したことで、大学進学に気持ちが傾いた時期もあった。しかし、かつてフィリーズ傘下1Aなどでプレーした父威仁さん（50）のすすめもあり、8月に全国から北海道に有望選手が集まった「リーガサマーキャンプ」に参加。エスコンフィールドの登板では最速147キロを計測するなど、直球が一度も140キロを下回らなかったことで、自信を取り戻した。 さらに、北星学園大付の沼山健吾監督（42）とも約1時間半にわたって話し合い、高校からプロに進む覚悟を固めた。「監督には背中を押してもらいました。今まで支えてもらった方々への恩返しにもなると思って、挑戦できるチャンスがあるなら挑戦させてもらおうと、プロ志望届を書きました」という。 前の日に同じフィールドでプレーした選手が、翌日には解雇されており、ロッカーの荷物もない－。3年間、米国の厳しい世界で、もがき抜いた父の経験は、直接伝え聞いている。それでも一直線に夢を追うことを決めた。192センチと長身の石田は「（190センチの）ファイターズの福島選手は、自分とタイプが似ていると思い、意識して見ています。育成で入って3年目で（1軍で）実績を残している姿を見て、僕も頑張れば（福島選手のようになれる）と思います」と、プロ入り後の未来を思い描く。 漫画「北斗の拳」に登場する“ジュウザ”から名付けられた。仲間を思い、ラオウ相手に我流の拳法で戦い抜く、個性的なキャラクターが、父のイメージだ。「量産型のピッチャーとは違う、普通あまりいないピッチャーになって、生き残りたい」。自分らしさを磨きながら、10月24日の運命の日を待つ。
