上市高(富山)のキャリア教育が全国表彰 地元企業と連携、職場見学や「キャリバイト」評価
富山県上市町の企業経営者らでつくるハッピー上市会が上市高校で取り組む産学官一体のキャリア教育が、先進事例として全国表彰を受賞した。町内企業が生徒に仕事内容を紹介する「職業を知る会」や、生徒が企業で実際に働いて賃金を得る「キャリバイト」など、地域に密着した独自のプログラムを展開している点が評価された。町は同校の校名を「県立キャリア教育高校(仮称)」に変更することを県に要望しており「町だけでなく富山県にとっても存在価値のある高校でありたい」としている。 受賞したのは文部科学、経済産業両省の「第13回キャリア教育推進連携表彰」。県内の公立学校で初の優秀賞に選ばれた。 上市高校は3分の2以上の生徒が卒業後に県内就職する総合学科。地域に愛着を持って自分に適した仕事に就けるよう、ハッピー上市会の協力の下、インターンシップや職場見学、職業を知る会を開いている。本年度からは県立高校で初の「キャリバイト」をスタートした。「キャリア」と「アルバイト」を組み合わせた造語で、生徒が将来について考え、職業観の育成につなげてもらうことを目的としている。
17日に町役場で記者会見が行われ、同会の小柴順子会長と松井健彰副会長、同校の前原五輪雄校長、小竹敏弘副町長が出席。来年度からは企業課題の研究や、将来の起業家育成などにも取り組む姿勢を示した。小柴会長は「これまでの活動をさらにブラッシュアップしたい」と話した。