「ChatGPT」に”仕事を奪われる側”の人間が気が付いていない「意外な盲点」…コピーライターが考えた
第一線のコピーライターとして時代をリードしてきた中村ブラウンさん。じつは生成AIでは「人の心を動かす」までのコピーワークにはたどり着けずかつ、生成AIは「使いこなせれば便利な道具になる」いいます。 【マンガ】約20年前にマイクロソフト株を「100万円」買ってたら今いくら? では一体どういうコピーワークをすれば「伝わる」コピーが出来上がるのでしょうか? <コピーライターが「ChatGPT」を駆使して、逆に「人間にしかできないこと」を考えてみた…AI時代の「生き残り戦略」>に引き続き、『ChatGPT売れる文章術』のなかでこう語っています。
100%満足のコピーに仕上げるには?
コピーライティングの70%はキャッチコピーの基本形を使えばいいと考えています。そして、残りの+30%こそ、「心を動かす言葉にブラッシュアップする手法」なのです。その手法とは、 (1)驚かせる (2)8つの欲を刺激する (3)言葉尻をいじる (4)なぜと思わせる (5)納得させる (6)共感させる という6つのキーワードから成り立っています。そして、このキャッチコピーの完成形をベースにして、さらにあなたが伝えていきたいことを、ボディコピーとして展開するのです。 広告やマーケティング戦略を考えるうえで重要なことは、「その広告の目的が何か」ということにあります。「そんなの当り前じゃないか」と思われるかもしれませんが、意外と目的を決めずに考え始める方がいるのです。 まず、一言で広告と言っても、その目的は大きく2種類に分類できます。 1つ目は「認知を増やす」こと。言葉を変えれば「ブランド広告」です。長年、大手広告代理店での花形と言えば、テレビCM、ラジオCM、新聞広告というマス広告でした。特にテレビCMのボリュームゾーンは15秒CMであり、商品についての細かい説明などできるはずもなく、もっぱら商品の名前とそのイメージを訴求し記憶させることに注力していました。 2つ目は、「ダイレクトレスポンス・マーケティング広告」です。 ブランド広告が広く人々に認知されるのに対して、ダイレクトレスポンス・マーケティング(DRM)はターゲットを絞って、その顧客に「直接的な行動を促す」広告戦略となります。 直接的な行動を促すとは「購入を促す」「集客する」「リストを取る」「連絡をもらう」といったクロージングへの行動を促すことです。 このDRMは北米から伝わってきたマーケティング手法で、主に通信販売などで取り入れられてきました。特にコピーライティングという点では、「いかに顧客に行動を促すか」という点で効果が高く、この分野で成功したコピーライターは企業から引く手数あま多となりました。 DRMが日本の広告代理店で研究されるようになったのは、まだ日が浅く、少なくとも私が30代前後のクリエイターだった頃、そのノウハウを身につけているコピーライターはいなかったと思います。