橋幸夫「歌を歌うことが使命」、歌手活動引退を撤回し謝罪会見、深々と頭下げ「浅はかな決断だった」
昨年5月3日の誕生日を最後に歌手活動を引退した歌手・橋幸夫(80)が15日、都内で“謝罪会見”を行い、発言を撤回し、歌手活動を再開することを明かした。 昨年5月1日のラストコンサート後、全国各地を回る中、行く先々で「橋さん、どうして歌をやめちゃったんですか?」という声が寄せられた。同世代のファンからは「あなたはいいけど、私たちはどうするの」「あなたの勝手な作業(=決断)よ。何十年もあなたを支えて来たじゃないですか」「私たちの希望はどうする。あなたが歌わないなら、私たちに死ねというのと同じ」といった言葉を投げかけられたこともあった。 橋は「ここ1年間、歌をやめたとはいえ、全国のファンの皆さん、後援会の皆さん、そういう方からお便り、電話をもらいまして、家内を通して会いに来る人もいました。歌手活動をやめる―と言った行動が良かったのか…。反省の気持ちになりました。半年間、自問自答してきました」と揺れる心中を吐露。「歌を歌うことが使命」という結論に達し、夢グループの石田重廣社長に「もう1回、歌を歌っちゃいけないですかね」と相談し、この日の会見に至った。 橋家の家紋が入った、はかま姿で登場し、「申し訳ございませんでした」と深々と謝罪した。“もう復帰するのか”という批判の声も覚悟の上とあってか、終始スッキリとした表情。「浅はかな決断だったなと。10代から歌の道をスタートした。考えたら、多くの人たちが私のためにどれほど努力してくれたか」と恐縮しきり。「まだ声が出ないわけじゃない。(声が)出るまではやれる。声が出なくなるまでは頑張って参りたいと思います」と前を向いた。 橋は21年秋に引退会見を開き、全国ツアーを経て昨年5月1日にラストコンサートを開催。引退を決断したきっかけに、老化と喉の筋力の衰え、コロナ禍での歌唱機会の減少を挙げた。22年に京都芸術大通信教育部に入学しており、引退後について「アーティストからアートに。書道と書画、芸術の世界に進みます」と話していた。
報知新聞社