輪島高生、半年ぶり集結 250人、かほくで球技大会
能登半島地震で被災した輪島高の球技大会が9日、かほく市総合体育館で開かれ、全校生徒約250人が半年ぶりに一堂に会し、バレーボールを楽しんだ。2次避難のため、ふるさと輪島を離れ、内灘高校舎を借りてオンライン授業を受ける生徒も参加。級友との久しぶりの再会に笑顔を広げ、「高校生活の楽しい思い出をつくりたい」とボールを追いかけた。 球技大会は地震前、男子がグラウンドでソフトボール、女子が体育館でバレーボールを行っていた。 輪島高グラウンドは自衛隊車両の駐車場に使われていたため整地を行う必要があり、体育館も避難所として利用されていることから、学校側は当初、今年度の球技大会中止を検討した。これに対し、生徒会が「地震で大変な時だからこそ球技大会をしよう」と別会場での実施を提案し、かほく市総合体育館での開催にこぎ着けた。 開会式で平野敏校長は「初めて全員がそろい、球技大会の日を迎えることができた。思いきってプレーを楽しんでほしい」とあいさつ。生徒会長の平匠(ひらたくみ)さん(3年)が「開催に向けて動いてくれた先生に感謝したい」と頭を下げた。 生徒はクラスごとにチームを編成し、熱戦を展開した。金沢市内に避難し、オンライン授業を受けるため内灘高に通学している平井朝陽(あさひ)さん(3年)は「地震以来、初めて顔を合わせる友達もいる。久しぶりにみんなと会えてうれしい」と笑顔を見せた。