『おっさんずラブ』田中圭×林遣都の甘すぎるわたあめキス 秀逸な“昼顔”の週タイトルも
『おっさんずラブ-リターンズ-』(テレビ朝日系)の週タイトルのつけ方が心憎い。 第1話は『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』で武蔵(吉田鋼太郎)が燃え盛る炎の中で叫んだセリフ(言うまでもなく、元ネタは映画『ターミネーター』)と5年ぶりとなるドラマシリーズの復活をかけたダブルミーニングでの「I’ll be back!」、第2話は牧(林遣都)と武蔵の“嫁姑バトル”と『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)をかけた「渡る世間に武蔵あり」。そして、第3話は「昼顔の二人」である。 【写真】唇と唇が触れ合う寸前の春田(田中圭)と牧(林遣都) 『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)とは、上戸彩を主演にして、社会現象を巻き起こしたドラマ。いわゆる家庭を持ちながらも、それぞれの妻が不倫に堕ちていく“W不倫”が話題となったが、今回の第3話ではそのシチュエーションが「春田×和泉」「牧×武川」という組み合わせで当てはまる。 「相変わらずうるせえ唇だな」と和泉(井浦新)に言われるがまま、朝から自宅の前でキスをした春田(田中圭)は、蝶子(大塚寧々)の経営する西園寺弓道場で和泉と逢瀬を重ねていた――。和泉がバックハグをする形で身体を密着させる2人。許されざる恋に、和泉が思わず葛藤の涙を流す。一方の牧は元カレ・武川(眞島秀和)の自宅に入って行った。 というのも全ては武蔵が“愛息子”春田への溢れる愛情故に、早とちりしてしまったこと。春田は謎に包まれた隣人・和泉と菊之助(三浦翔平)の正体を探ろうとしてあれよあれよと言うままに巻き込まれてしまった結果であり、牧はSNSで病んだ投稿を続けている上司である武川を心配しての行動だった。 こうやって生まれていく不倫報道も中にはあるのではないかという考えが一瞬脳裏をかすめるが、もちろん武蔵も悪気があってのものではない。自問自答の末に、“W昼顔”の件は墓場まで持っていくことを決めた武蔵だったが、春田と牧の前で封筒が落ち、週刊誌記者も顔負けの腕前で取られた不倫現場の写真がバラバラと床に散乱。後に引けなくなった武蔵は、「『キ』で始まって『ス』で終わる……!」「『金妻』」と問いただすが、2人は誤解される行動をしていたことを認め、今後は隠さずお互い報告することを誓い、パートナーとしての絆をさらに深めるのだった。 安堵して赤子のように泣く武蔵。「春田と牧が幸せでいてくれさえしたら、それでいいんだからさ」と本音を吐露する武蔵に、牧もやっと理解を示しつつあるようだ。武蔵の帰宅後、春田と牧の仲直りの時間が始まる。家庭用のわたあめメーカーという、なかなかないシチュエーションから2人の話題は4年前の花火大会へ。 春田の方から好きになったという牧の主張を意地っ張りになって認めようとしない春田。「悩みとか弱さとか、全部牧に見せて、甘えん坊将軍でいくから」と誓う春田は、さっそく武川への嫉妬心をあらわに。すると、牧も嫉妬していたことをさりげなく伝え、春田にキス。突然のことに呆然とする春田に、牧が悪戯に微笑む。わたあめで、唇はベタベタ。“うるせえ唇”改め、“甘い唇”に牧が上書きした形だ。 そこにやって来たのは、和泉と菊之助。和泉が起こしてしまったボヤ騒ぎの謝罪に来たのだ。2人が作ったおむすびが入ったバスケットを手渡そうとすると、そこに和泉が付けていたペンダントが引っ掛かり、地面に落ちた衝撃でチャームが開く。そこにあったのは、弾ける笑顔の春田と思わしき人物の写真。 ではなく、すでにリリースにて解禁されているが、これは春田ではなく、秋斗(田中圭)という和泉の恋人。弓道場で春田に向けていた眼差しと涙の理由が見えてくる。武蔵が家政夫として侵入した際に和泉と菊之助の家には、大量の札束や拳銃が隠されていたが、その真相は次週から開幕する“警察学校編”にて明らかになるだろう。
渡辺彰浩