英雄2人の“最後の全仏”は予選で終焉…「僕にとって最高の四大大会」とティーム、「ホームのようだった」とシュワルツマン<SMASH>
また25年の母国の大会での引退を発表し、今大会の予選に出場していた元世界8位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/141位)についても、残念なニュースをお伝えしなければならない。 1回戦ではルーカス・ノイマイアー(オーストリア/212位)に6-3、6-2で快勝したシュワルツマンだったが、2回戦では3時間超の大激戦の末に地元勢のカンタン・ハリス(フランス/187位)に6-4、4-6、6-7 (7)の逆転で惜敗。ティーム同様最後の全仏をメインドローでプレーすることは叶わなかった。 20年に全仏4強進出を果たした“小さな巨人”は、試合後の特別インタビューで涙ながらに次のようなメッセージを残した。 「私にとってローランギャロスはとても特別な大会です。フランス人選手と対戦するのは簡単ではありませんでしたが、今日はまるでホームグラウンドにいるかのような感覚でした。この瞬間を忘れることはないでしょう」 キャリアを通じて全仏で強烈なインパクトを残してきたティームとシュワルツマン。それゆえに本戦の舞台でもう彼らのプレーが見られないのは非常に寂しい限りだ。引退までは残り少ないが、キャリアに別れを告げるその日までは、限られた機会の中で存分にプレーを楽しんでほしい。 文●中村光佑