大寒の海に155人 5年ぶりに館山湾寒中水泳(千葉県)
「大寒」の20日、館山市の北条海岸で「第77回館山湾寒中水泳大会」があり、安房高校生徒や海上自衛隊員、一般参加者ら155人が真冬の海に飛び込んだ。 大正時代の旧制安房中(現在の安房高校)水泳部の寒中稽古をルーツとする寒中水泳。新春の伝統行事だが、ここ4年間は強風や新型コロナウイルスの影響で中止が続いており、実に5年ぶりの開催となった。 午前11時時点で気温11度、水温16度。直前で雨もやみ、海、風ともに穏やかなコンディションの中、大会は行われた。参加者らは準備運動と伝統の天突き体操で体を温め、太鼓の合図とともに一斉に水しぶきをあげて海に入った。 海に入った参加者らは、団体ごとに肩を組んで円陣をつくり、校歌を歌ったり、声を上げて気合を入れたりしながら約5分間、真冬の海に浸かった。海から上がった参加者らは、寒さに体を震わせ、たき火に当たって体を温める姿が見られた。 安房高野球部キャプテンの2年生、向後拓海さんは「昨年も申し込んでいたが直前で中止となり、初めて参加した。思ったより水中は温かかったが、出てからの方が寒いです。学校の伝統行事に参加でき、(安房高のスクールカラーの)“紫の血”が濃くなった気がする。皆で天突き体操から一致団結して取り組み、チームワークも強まった」と話していた。