音曲師・松乃家扇鶴さんがパーキンソン病のため死去 享年82 落語芸術協会が発表「長期にわたり療養中でした」
音楽師の松乃家扇鶴さんが20日、パーキンソン病のため埼玉県内の病院で亡くなった。享年82。同日、所属する落語芸術協会が発表した。 所属事務所は文書で「令和6年6月20日(木)13時29分、当協会所属の音曲師・松乃家扇鶴(本名:平野英治 ひらのえいじ)がパーキンソン病のため、埼玉県内の病院にて逝去しました」と報告。続けて「令和2年(2020年)正月二之席、浅草演芸ホールが最後の寄席出演となりその後は長期にわたり療養中でした」とした。 扇鶴さんについて「軽妙酒脱な唄いが魅力で、色っぽく楽しく寄席を彩りました。寄席に古くから伝わる古典の音曲も得意とされるとともに、歴代の横綱の言い立てや、犬が都々逸を唄うなどオリジナルも多く、新内流しで時間調整をするようなそぶりをしつつしっとりと間合いを紡ぐなど、次の演者につなぐその技量は多く求められ、桂歌丸師匠はじめお歴々の師匠方の前方(ひざ替わり)をつとめました」と記した。 【略歴】 昭和18年2月22日生まれ(出身地 東京都) 長唄、端唄(名取 師範)を経て 昭和45年(1970年)女道楽の千家松人形師に師事 平成3年(1991年)落芸術協会の高座に上がる 平成7年(1995年)落語芸術協会準会員となりのち正会員に「音曲・扇鶴」 平成14年(2002年)「松乃家扇鶴」となる