高島礼子「20年ちかく家と仕事だけ」寝る間を惜しんで“社長さんにラーメン屋のアルバイト”自由な交友関係を広げる
若い人との会話は「よろいをつける必要がなくてかえっていい」
──最近ではバラエティ番組などで見せる素顔からも、高島さんの親しみやすさが垣間見られて、年下の友人もできやすいのでしょうか。『プレバト!!』(TBS系)出演の際も、特に昨年の水彩画では、独特な絵心を披露され(笑)、浜田雅功さんたちからもツッコミが入ったりと、とても面白かったです。 「確かにプレバトの出演をきっかけに、ずいぶん変わったかもしれないですね。ほかのバラエティもですが。ああいった番組に出るのはいいのかもしれません。若い人からも“突っ込んでいいんだ”と思ってもらえるので」 ──「失礼だな」と思ったりはしませんか? 「あれがいいんですよ。若い子がどんどん来てくれると、こちらも突っ込めますから。以前は、下手なことを言うと“相手を傷つけてしまうのでは?”“上から目線になるんじゃないか?”と思うこともありましたけど、ああ言えばこう返ってくるとなってくると、会話のテンポも弾むし、楽しいですよね」 ──バラエティではなく、若い俳優さんたちとの関係も変わっていますか? 「いまの子たちはタメ口も多いですからね。でもそれが話しやすいんです。すごく楽。彼らよりも、もう少し年齢が上の方たちからは、どうしても気を遣われてしまって、こちらも気を遣っちゃうんですよね。だからすごく年齢の離れた子のほうが、こちらも大人ぶらなくていいというか、よろいをつける必要がなくてかえっていいんです」 ──よろいをつける必要がない。 「この年齢やキャリアになると、気を遣われることが増えてきて、それが重荷になってくるんです。だからこそ、いろいろな世代の人と友達になれるのは本当に嬉しい。あと、若い子たちはタメ口うんぬんと言いましたけど、仕事の向き合い方とか真面目ですよ。昔よりいまの子のほうがよっぽどセリフも覚えてきてる(笑)。仕事でも私生活でも、若い人たちから学ぶことは、すごく多いですね」 画面で見るフラットな印象そのままの高島さん。20年ちかくも人付き合いがなかったというのは驚きだが、いまの高島さんには、おそらく自然と人が集まり、周囲は笑顔に満ちているのだろう。 高島礼子(たかしま・れいこ) 1964年、7月25日生まれ、神奈川県出身。’88年にCMに出演したのを契機に、テレビ時代劇『暴れん坊将軍3』で本格的に俳優デビュー。’93年、初主演映画『さまよえる脳髄』で注目を集める。その後、映画『陽炎』シリーズで主演、また『極道の妻たち』シリーズの4代目に抜てきされて代表作となる。2001年、『長崎ぶらぶら節』(2000)で第24回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。ほか主な出演作にドラマ『大奥~第一章~』(フジテレビ系)『弁護士のくず』(TBS系)、NHK放送90年大河ファンタジー『精霊の守り人』、映画『おみおくり』(2018)『祈り―幻に長崎を想う刻―』(2021)など。最新出演作に『カーリングの神様』。 ○衣装:YOHJI YAMAMOTO ○アクセサリー:ABISTE 望月ふみ
望月ふみ