アンディー・ウォーホルが愛した「ピアジェ」の名作時計が装い新たに登場!
腕時計のプロたちが魅了された1本をリコメンドする本企画。今回は時計ジャーナリストの柴田 充さんが「ピアジェ」の『ピアジェ アンディ・ウォーホル』を選びました! ベゼルにクル・ド・パリ装飾を施し、2針に変更したことで、より艶っぽく生まれ変わりました。 腕時計のプロが選ぶ「一本取られました!」
腕時計のプロたちが魅了された1本をリコメンドする本企画。今回、時計ジャーナリストの柴田 充さんが選んだのは、ピアジェのピアジェ アンディ・ウォーホルです。
選者:時計ジャーナリスト 柴田 充/70年代に生まれた名作時計がモダンに生まれ変わった
創業150周年を迎えたピアジェがピアジェ ポロ79を復刻し、ファンを狂喜乱舞させたのも記憶に新しいところ。そしてアニバーサリーの有終の美を飾るのが、ピアジェ アンディ・ウォーホルです。 オリジナルは1972年に発表され、大型のクッションケースをゴドロン装飾のベゼルで取り巻き、スイス初のクオーツ式ムーブメントCal.Beta 21を搭載していました。最先端かつタイムトンネルのようなSFチックなデザインに魅せられたのが、かのアンディ・ウォーホル。彼が愛用したことで、現在ではその名が正式名称になりました。
しかし生産は約10年で終了し、再登場は2014年まで待たねばならず、以降も限定生産というレアモデルなのです。待望の新作は、リモデルと呼ぶにふさわしく、アイコンであるゴドロンをクル・ド・パリに変え、ブルーのメテオライト文字盤を採用し、新たなクリエイティビティを表現しました。
「オリジナルを見事に換骨奪胎し、パンクなテイストも感じさせる」(柴田 充)
近頃、LEON編集長からはウォーホルとからかわれるようになりました。それもすっかり銀髪になったからで、その都度「大丈夫、被ってませんから(笑)」といなしてます。そんなことからもピアジェ アンディ・ウォーホルには以前から食指が動いてました。
ご存知の通り、ウォーホルはベルルッティの靴やチノンのカメラなど愛用道具にも独自の審美眼を注ぎ、それはまるで彼の作品の一部のよう。 新作ではオリジナルを換骨奪胎し、スタイルはパンクなスタッズを思わせます。まさに一本取られ、それもウォーホルにふさわしい。だって本人も言ってます。「時が経てば変わる、なんて言う人がいるけど、本当は、自分自身で変えなくちゃいけないんだ」ってね。
● 柴田 充(しばた・みつる)
ライター。コピーライター、出版社編集を経て、フリーランスに。現在は時計、ファッション、クルマ、デザインなどのジャンルを中心に広告制作やメンズライフスタイル誌に執筆中。銀髪になっていいのは、雑踏ではぐれてもすぐ見つけてもらえること。
文/柴田 充 編集/岸澤美希(Web LEON)