「歌謡曲ブームがここまで…」野上こうじ&司紘人が高校“卒業式”で『天神橋』生披露の「深いいワケ」
まだ都心では桜が開花前だった3月下旬。日本列島が卒業シーズンだったころ、宮城県仙台市内にある高校では、一風変わった光景が見られました。 【写真あり】まさか高校の卒業式で…『天神橋』を熱唱する野上こうじ&司紘人 卒業ソングといえば、世代ごとに違うもの。『仰げば尊し』やユーミン(荒井由実)の『卒業写真』を思い浮かべる方もいれば、最近ではレミオロメン『3月9日』やいきものがかり『YELL』などが有名です。 それなのに、なぜかバリバリの“歌謡曲”が卒業式直後に生披露された学校がありました。現在スマッシュヒット中の『天神橋』を野上こうじ&司紘人が熱唱した「おおぞら高校仙台キャンパス」です。 舞台に立った野上さんは、 「ステージに上がった瞬間、目の前に広がる高校生の笑顔に包まれました。今まで様々な舞台に立ちましたが、経験したことのない感激と感動を味わいました!」 と興奮冷めやらぬ様子でした。 この卒業式当日の“サプライズ登場”のウラには、ちょっとした「いい話」がありました。 そもそも、きっかけはカラオケ雑誌『歌の手帖』が『天神橋』発売を記念して企画された『日本全国あなたの町の“天神橋”歌唱写真&動画コンテスト』に同校の生徒が募集したことから、生徒6人が、サングラスをかけながら校内で歌い踊る動画を撮影。それが見事グランプリを獲得したのです。 演歌・歌謡曲チャート上位をキープし、全国各地でじわじわとヒットしている『天神橋』とはいえ、大ヒットというにはまだまだ。しかも、その曲を高校生がグループで動画を制作するなど、誰もが予想しなかったことでした。 そんなおおぞら高校への恩返しとばかりに、今度は野上さんと司さんが、卒業式後にサプライズ出演したのです。野上さんは 「高校生たちが私たちの『天神橋』を歌ってくれて、動画を作ってくれたことは、言葉では表しきれないほど嬉しく思います。音楽が繋いだ縁は一生モノですね!」 と感慨深げ。司さんも 「これからも音楽を通じて色々な方々と繋がれたら、歌手人生がもっと楽しくなるだろうと感じました!」 と卒業する高校生たちを前にしたパフォーマンスに喜びもひとしおのようでした。 現在、国内外問わず、若者たちの間では史上空前の「昭和歌謡ブーム」に沸いています。YouTubeやInstagramなどネット上で手軽に過去の楽曲動画などが見られるのが一因と言われています。 ‘79年にリリースされた松原みきさんの『真夜中のドア/Stay with me』や荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)』(‘85年)などは、最近よく耳にされることが多いのではないでしょうか。 そんな昭和歌謡ブームの中で行われた、卒業式後の“歌謡曲サプライズ”出演。『天神橋』の動画撮影に参加した生徒は、 「動画撮影は大変だったけど、めっちゃ楽しかった! 野上さんと司さん2人になりきることができました。まさか優勝を取れると思わなかったので、選んでくれてありがとうございます! 2人のサプライズ登場に、《大阪♪ 大阪~♪》の合いの手を入れそうになりました。自分たちへのサプライズだと分からなくて、びっくりしました!! 最高の思い出ができました!」 と話してくれました。 高校生が歌謡曲を歌って踊る……。歌謡・演歌界に、新たなムーブメントが起こる予兆なのかもしれません――。 取材・文:荒木田範文(FRIDAYデジタル芸能デスク) 埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオにも出演中
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