1990年以降の国内の主な竜巻被害
埼玉県越谷市で2日午後、竜巻とみられる突風があり、建物被害やけが人などの情報が伝えられています。日本では年間どれくらいの竜巻が発生し、どのような被害が出ているのでしょうか。 気象庁によると、日本では過去5年間で、年間平均約23個の竜巻が発生しています。意外に多いと感じるかもしれません。竜巻は日本のどこででも発生しており、特に沿岸部で多く確認されています。季節に関わらず、台風や寒冷前線、低気圧などに伴い発生します。台風シーズンの9月、10月にもっとも多く確認されています。
主な竜巻被害
竜巻の中には大きな被害をもたらすものも少なくありません。1990年以降に発生した主な竜巻被害は次のとおりです。 2012年5月6日、茨城県常総市、つくば市 死者1人、負傷者37人、全壊76棟、半壊158棟 2011年11月18日、鹿児島県徳之島町 死者3人、全壊1棟 2006年11月7日、北海道佐呂間町 死者9人、負傷者31人、全壊7棟、半壊7棟 2006年9月17日、宮崎県延岡市 死者3人、負傷者143人、全壊79棟、半壊348棟 1999年9月24日、愛知県豊橋市 負傷者415人、全壊40棟、半壊309棟 1990年12月11日、千葉県茂原市 死者1人、負傷者73人、全壊82棟、半壊161棟 1990年2月19日、鹿児島県枕崎市 死者1人、負傷者18人、全壊29棟、半壊88棟
竜巻注意情報
竜巻は、短時間で狭い範囲に集中して突風を巻き起こし、大きな被害をもたらします。移動時間が非常に速い場合があるので注意が必要です。過去に発生したものの中には、時速90キロメートルで移動したものもあります。 気象庁では、竜巻発生の可能性に応じて、「気象情報」「雷注意報」「竜巻注意情報」を発表します。 まず、半日から1日後に竜巻が発生する可能性がある場合に「気象情報」が発表され、「竜巻など激しい突風のおそれ」などと伝えられます。次に、数時間以内に発生する可能性がある場合に「雷注意報」が出されます。その際、落雷、ひょうの情報ともに「竜巻」に関する情報も出されます。そして、今まさに竜巻が発生しやすい状況になった場合は「竜巻注意情報」が発表されます。この場合は、空の様子を確認し、積乱雲が近づく兆しを感じたときは、ただちに身の安全を確保しましょう。 屋内にい場合は、窓を閉め、建物の最下階に移動する、また屋外だったら、鉄筋などの頑丈な建物の物陰に入るなどの行動をとることが大切です。