求めるのは寛容性 ファウラーが1Wとシャフトを変更した理由
ドライバーのフェースにレーザー刻印の線を入れているリッキー・ファウラー。現在この3本線は、よりストレートなボール弾道が出るように設計された別のドライバーヘッドに刻まれている。 【画像】開幕前日のプロアマ戦を棄権した松山英樹
2024年に入り、ファウラーはこれまでドライバーのセットアップ、またはティショット全般についての問題を解決しようと取り組んできた。 三菱ケミカル「ディアマナ ホワイトボード」プロトタイプのシャフトが装着された前作モデル「コブラ エアロジェット LS」でシーズン開幕を迎えると、「ザ・アメリカンエキスプレス」、「AT&Tペブルビーチプロアマ」、「WMフェニックスオープン」では、新作の「コブラ ダークスピードLS」に切り替えた。その後は「ジェネシス招待」で再びエアロジェットLSに戻したが、パームビーチで行われた先週の「コグニザントクラシック」ではトゥルーテンパー「プロジェクトX デナリブラック」 のシャフト(70TX)が装着されたコブラ「ダークスピードX」に変更した。
このドライバーの選択に関する一貫性のなさは、ファウラーのスタッツに表れている。今季のストロークゲインド・オフ・ザ・ティ(パー4およびパー5におけるティショットのスコア貢献度)は167位、フェアウェイキープ率は127位と低迷している。 ファウラーはこの問題を認識しており、より寛容性の高いダークスピードXを実戦投入することでフェアウェイキープの確率を上げようとしているのである。 ファウラーは「アーノルド・パーマー招待」の火曜に、「LSヘッドはとても良かった。ただ、僕は左右の散らばりに少し苦労していたんだ。ミスをもう少しタイトにすることができると感じていたし、それはエアロジェットでも同じような感じだった。特に(ダークスピード)LSが(エアロジェットより)良くないというわけではなかったんだ。それに、(ダークスピードLSの方が)少し初速は速かったくらいだけど、この舞台ではフェアウェイを捉えるのが大事だからね。(フェースの)芯で捉えれば、かなり良かったんだ。ただ、僕はミスヒットに苦労していたんだよ」と述べた。 「そう、僕らだってドライバーでミスヒットはするんだ。ただ、その散らばりが少しタイトになればと思っていた。それで(ダークスピード)Xヘッドを試してみようと考えたんだ。繰り返しになるけれど、とにかくミスヒットに対するウィンドウ(打ち出しの枠)をタイトにしたいと思ってね。もちろん、このヘッドは形状が異なるし、重量配分も異なる。打ち出し方向はややドローバイスが弱めで、LSに比べると少しばかり左へ飛ぶような感じだね」 「でも、僕は単に安定性を求めていたから。より頻繁にフェアウェイを捉えるために、信頼して打てるものをね。その辺が、この変更の裏にあった本題なんだ。先週はとてもソリッドだった。今はもう少し、(この変更の有効性を)実証しようとしているところだね」