福島県浜通りの高校生らが未来への提言発表 名古屋で資源エネルギー庁のシンポジウム
昨夏に国内とスウェーデンの原発関連施設を視察した福島県浜通りの高校生らが21日、学んだことや未来への提言を名古屋市で開かれたシンポジウムで発表した。高校生は原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分を喫緊の課題として、「国民一人一人が自分事として意識し、行動していくのが大事」と訴えた。 広野町のNPO法人ハッピーロードネットが主催する視察研修に参加した浜通りと北海道寿都町の高校2年生合わせて5人が登壇した。岡田瑠衣さん(磐城桜が丘)は「住民の信頼を得るには対話が必要」とし、自分の意見を持ち、知識を持つ重要性を強調。大井紀葉さん(原町)はスウェーデンで地下450メートルの岩盤研究所を見学した感想を述べた。伊東聡太さん(相馬)は青森県六ケ所村の日本原燃関連施設の取り組み、太田諒さん(磐城桜が丘)は視察研修の意義を説明した。中山凌空さん(寿都)は最終処分の問題に積極的に取り組む決意を語った。
シンポジウムは経済産業省資源エネルギー庁の主催で、「大切なエネルギーと紡ぐ私たちの未来~どこかの誰かだけの問題じゃない地層処分~」をテーマに開かれた。約200人が出席した。