大森南朋“江森”の窮地を救った少年の勇気ある告白「江森先生は悪くない!」<マウンテンドクター>
杉野遥亮が主演を務める月10ドラマ「マウンテンドクター」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第3話「一年前の落石事故で何が!?隠されたあの日の真実」が7月22日に放送された。1年前、落石事故で江森(大森南朋)は患者を殺したと疑われ、遺族から訴えられた。しかし、勇気ある告白で“あの日の真実”が明らかになる。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】1年前の落石事故で負傷し、リハビリ中の少年・亘 ■山岳医療の現場を描く作品 本作は、信濃総合病院の山岳医療の現場に放り込まれた青年医師が、さまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿を、長野・松本を舞台に描く山岳医療ドラマ。 杉野は整形外科医と山岳診療科を兼務する医師・宮本歩を演じ、歩と幼なじみの麻酔科医・村松典子を岡崎紗絵、看護師・鮎川玲を宮澤エマ、歩と典子の幼なじみで焼き鳥店を営む小松真吾を向井康二、循環器内科医・掛川康二を近藤公園、オペ看護師・平早紀をトラウデン直美、救命救急医・小宮山太を八嶋智人、信濃総合病院の院長・松澤周子を檀れい、そして国際山岳医としての資格を取得し、海外での活動経験もある山岳医・江森岳人を大森南朋が演じる。 ■1年前の落石事故で亡くなった女性の娘が搬送されてくる 妊婦の松田結衣(畦田ひとみ)が登山中に倒れ、ヘリで信濃総合病院に運ばれてきた。検査の結果は問題なく、入院して経過観察をすることになったが、父親の倉持健作(おかやまはじめ)が有無を言わさず強引に退院させてしまう。 1年前の落石事故で10人が巻き込まれ、うち2人が死亡。その亡くなった1人、倉持菜月(舟木幸)の娘が今回ヘリで運ばれてきた結衣だった。つまり、健作は江森を医療過誤だと訴えた人物である。 落石事故の現場で、江森がファーストエイドとトリアージを行い、菜月には「死亡、もしくは明らかに生存の可能性がない患者」の黒が記されていた。元々は「すぐに治療が必要な最優先すべき患者」の赤だったが、それを塗りつぶすように黒になっていたことで、遺族は江森が判断を誤ったと訴訟を起こし、今もまだ恨んでいる。 ■宮本「自分は江森先生が最善を尽くしたと確信しています」 強引に退院させた結衣が自宅で倒れ、再び信濃総合病院に運ばれてきた。付き添ってきた父・健作は、また誤診があったのではないかと息巻いて「また家族の命を奪う気か? 1年前の時みたいに!」と大きな声で怒鳴り散らす。院内は騒然とした空気になってしまった。 興奮する健作を、江森が「落ち着いてください」となだめ、宮本も「自分は江森先生が最善を尽くしたと確信しています」とフォロー。それでも健作の怒りは収まらず、江森と宮本に高圧的な態度で「お前が殺したんだ!」と言葉を投げかける。 そこで、「江森先生は悪くない!」と声を発したのが、1年前に同じ事故に遭い、今もリハビリ中の少年・飯塚亘(森優理斗)だった。 ■菜月は自分で色を塗り替えていた 亘は、菜月が自分で赤を黒で塗りつぶしているところを目撃していた。江森が緊急に搬送する必要があるという赤と判断した患者は3人。菜月と亘ともう1人。救助隊のヘリで一度に搬送できるのが2人までというのを聞いた菜月は、亘らを助けるために自分の色を塗り替えた。 にわかに信じられない健作だったが、「妻に何があったんですか? 本当のことを話してください」と江森に尋ね、江森は事細かく伝えた。 まだ少年の亘に、菜月が亡くなった負い目を背負わせたくなかった。そして、命をかけて亘を救おうとした菜月の思いを守りたかった。そんな理由があり、江森は健作ら遺族から“人殺し”と言われても、言い訳せずにその言葉を受け止めてきた。 ■真実が明らかになり、訴えも取り下げられる 菜月自身の意思でトリアージの色を変えたが、江森は「それが医師としての私の判断でもあった」と言って、「倉持さん、奥さんを救えず、本当に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。 そこに、宮本らの懸命な処置によって、結衣の命が助かったという報告があった。事故の被害者でもある亘の勇気ある告白。江森から聞かされた“あの日の真実”。そして、江森の心からの謝罪。それらを受けて、健作は江森への訴えを取り下げることを決めた。 江森は、亡くなった菜月の意思を尊重し、助かった亘に負荷を負わせないために、あの日の真実を自分の中に閉じ込めようとしていたのだろう。そんな江森を助けるため、あの日見たことを明かした亘。「山に復讐したい」という江森の気持ちは簡単には揺るがないだろうが、今回の出来事は少なからず江森の中に響くものがあったはず。 SNSには「江森先生が悪い人でないことは分かったが何を考えているのかはまだ分からない」「江森先生、MMTに復帰してほしい」「江森先生は子ども思いのいい先生だった」といった、江森の印象が変わったという声が多く見られた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部