報酬5万円、ビール販売…手本となる“地域文化” 部活動改革の悩み解く「発想転換」
試合会場でビールとソーセージ販売…チームで活動資金を集める工夫
地域クラブを運営するには当然、用具の購入や指導者への報酬など活動費が必要になる。ドイツでは選手からの会費に加えてスポンサーとなる地元企業の支援、さらにクラブ独自の工夫でお金を集めていた。例えば、野球では試合会場で観客向けにビールやソーセージを販売し、収益を野球の活動資金に充てる。 ドイツでは日曜日に、友人や家族と一緒にスポーツ観戦しながら、会話を楽しむ文化があるという。日本でも同じように中学生の試合会場でビールを販売するのは難しいかもしれないが、村上GMは「Tシャツなどのグッズを作って販売するなど、やり方はあると思っています」と可能性を模索する。 部活動の文化が根付く日本とドイツとでは、歴史や環境に違いがある。村上GMは「顧問が無償で指導する部活が続いている日本で、指導者に報酬を支払うことに反対する声はあると思います。活動場所とお金の問題もあります。ただ、今までの形を変えていかないと部活動の地域移行に対応できなくなってしまいます」と語る。 ドイツをモデルにする川口クラブが、部活動改革に悩む全国のモデルになろうとしている。
間淳 / Jun Aida