【比較インプレ】ロイヤルエンフィールド「スクラム411」VS ファンティック「キャバレロ スクランブラー500」|オフロード走行編
未舗装路でもひるまず入っていけるから楽しみが広がる!
スクランブラーというカテゴリーのバイクは、ロードモデルをベースに未舗装路をより快適に走れるようにしたモデルのこと。オンロードとオフロードの中間で、ややオン寄りという認識を持っている。 【走行写真はこちら】左・ロイヤルエンフィールド「スクラム411」|右・ファンティック「キャバレロ スクランブラー500」 で、今回の2台のオフロード走破性はどうなのかってことで未舗装路に持ち込んでみた。まずスクラム411は動きが柔らかい前後サスと低重心で安定志向の車体が荒れた道での安心感を生む。なにより強い武器は、極低回転からドコドコドコッとトルクが出るエンジン特性だ。リアタイヤのグリップを感じながら確実に前に進んでいくことができる。まるでジープのような頼もしさと表現したらよいだろうか。道なき道を開拓しながら進んで行くことができそうな印象。フレンドリーな特性はダートに持ち込んでも変わらなかった。 対してキャバレロは、軽快に吹け上がるエンジンがリアタイヤを力強く蹴り出してくれる特性。ステップやシートからトラクションがしっかりと伝わってきてギャップを軽々と超えていく。軽量な車体はコントロールしやすく、腕に覚えがあればテールスライドさせながらコーナーリングすることも可能だ。スクランブラーというカテゴリーの中ではトップレベルの走破性能だ。これが長年オフロードレースで好成績を収めてきたメーカーが作り出したスクランブラーなのかと感心した。 未舗装路でまったく異なる走りを見せる2台。景色を楽しみながらトコトコ走るならスクラム411、暴れる車体をコントロールしながらダート走行を満喫したいならキャバレロ。そんな印象を受けた。
横田和彦