岩井明愛、父の日に今季2勝目「優勝できて最高のプレゼントになった」 母の日は双子の妹・千怜がV/国内女子ゴルフ
ニチレイレディス最終日(16日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C=6584ヤード、パー72)首位と3打差の5位から出た岩井明愛(21)が64で回り、通算13アンダーで今季2勝目を挙げた。通算5勝目。最終日が母の日だった5月の「RKB×三井松島レディス」は双子の妹・千怜=ともにHonda=が制し、父の日だった今大会は姉が逆転V。大逆転のパリ五輪代表を目指す20日開幕の「全米女子プロ」に向け、孝行娘が最高の弾みをつけた。1打差の2位に佐久間朱莉(21)=大東建託=と小祝さくら(26)=ニトリ=が入った。 ピンチをチャンスに変えた岩井明愛が、大混戦を制した。グリーン右手前バンカーからの3打目を直接カップインさせて首位に並んだ16番(パー4)。3打差を逆転した勝者は、今季2勝目を力強く引き寄せた一打をベストショットに選んだ。 「ピンまでは20ヤード。グリーンが止まったので、キャリーでピンまで打つイメージで、その通りに打てた。きょうはあのバンカーショットですね」 最終組の1組前から出た最終日。残り40ヤードの3打目をピンそば1・5メートルにつけた7番(パー5)からの4連続バーディーでスイッチが入った。16番からは3連続。単独首位で迎えた最終18番(パー5)で3メートルを沈めて優勝を確信すると、両手を挙げてギャラリーの声援に応えた。 「千怜が母の日に勝って、父の日に自分が…。すごいですよね。思い出に残るショットが一つでも打てればと思っていたけど、優勝できて最高のプレゼントになったと思います」 妹・千怜は5月に2年連続の母の日Vを果たし、父の日は姉が父でコーチの雄士さんに感謝の思いを届けた。20日に開幕する「全米女子プロ」に向けて、勢いをつける今季2勝目。今回の優勝で現在43位の世界ランキングが上昇するツインズの姉は力強く宣言した。 「オリンピックのことは頭にあります。頑張ってきたことの結果として出られたらいいなとはずっと思っていた。世界で戦える自信はあります」 原則各国2枠のパリ五輪代表は24日付の世界ランキングに基づく五輪ランキングで決まる。これで日本勢5番手に上がることが確実な21歳は、代表争いの最終戦となる「全米女子プロ」での優勝争いに意欲を示した。勝利の余韻に浸る間もなく、この日のうちに千怜とともに渡米。最高のお土産を持って、27日開幕の「資生堂レディス」に帰って来るつもりだ。(臼杵孝志)