【巨人】戸郷ノーノー達成をサポート?した2度の失策 もし安打の判定なら…だから野球は面白い
◆JERA セ・リーグ 阪神―巨人(24日・甲子園) 巨人・戸郷翔征投手がノーヒットノーランの偉業を達成した。甲子園では沢村栄治以来、球団88年ぶりの快挙となった。 1ー0の接戦。チームの連敗を4で止めた123球の熱投だったが、実は無安打無失点を「サポート」した2つの判定があった。 1個目は3回2死だった。阪神の及川投手の当たり損ねのゴロが投前へ。素早いフィールディングで戸郷が一塁へ投じた送球が少しそれ、ファーストの岡本のグラブがわずかに届かなかった。判定は戸郷の失策。ただ、送球が逸れていなくてもアウトが取れていたかは微妙なタイミング。「H」ランプが灯っていても決しておかしくはなかった。 2個目は5回無死。糸原の一、二塁間へのゴロを、岡本が反応良く逆シングルで捕球しようとしたがファンブル。すぐにボールを握り直して、一塁ベースカバーへ駆け込んだ戸郷に送球したが、間一髪のタイミングでセーフに。こちらも「エラー」の判定となった。決して簡単な打球ではなかったため、少し厳しめのジャッジにも見えた。 そして、その後はあれよあれよという間に、ノーヒットノーランが成立。振り返ってみれば、「あれがヒットだったなら」と思った甲子園の観客は少なくなかったはずだ。ただ、えてしてこういう時にこそ、偉業が達成される。これもまた野球の奥深さ、そして面白さなのかもしれない。
報知新聞社