【ダブル台風の見通し】17号が小笠原諸島に接近中 暗い時間に大雨・強風ピーク予想 18号は週半ば~後半に沖縄へ 早めの備えを
台風17号は今夜からあす30日(月)にかけて父島など小笠原諸島に最も近づく見通し。小笠原諸島では暗い時間に大雨や強風のピークとなるおそれがある。また、台風18号は次第に「強い」勢力となり、暴風域を伴ったまま週半ばから後半にかけて沖縄に接近する可能性がある。加えて、台風から離れている西日本でも雨足が強まるおそれがある。
小笠原諸島 きょう明るい内に安全確保を
きょう29日(日)午前9時現在、台風17号は強風域を伴いながら小笠原近海を北上中だ。父島など小笠原諸島はきょう29日(日)夕方ごろから台風の強風域に入り、今夜からあす30日(月)にかけて台風が最も近づく見通し。小笠原諸島では、あす30日(月)未明から明け方にかけてと暗い時間帯に大雨や強風のピークとなりそうだ。
あす30日(月)にかけて最大瞬間風速は25メートルと風に向かって歩けないような強風が予想されているため、きょう29日(日)の明るい内に、山・崖や川から離れた頑丈な建物内など安全な場所に身を寄せた方がいいだろう。その後、台風は10月1日(火)には暴風域を伴い、2日(水)にかけて日本の東海上を北上する見通し。伊豆諸島、関東から北日本の太平洋側でも、うねりを伴った高波に注意が必要だ。
台風18号は強い勢力へ 荒天長期化のおそれも
きのう28日(土)にフィリピンの東で発生した台風18号は、きょう29日(日)午前9時現在、暴風域を伴い依然としてフィリピンの東にほとんど停滞している。このあと、ジョギング並みの速度で台湾方面に進む見通し。台風18号は海面水温が約30℃と平年より高い所をゆっくり進むため、海から多くの水蒸気が供給されて急発達しそう。あす30日(月)には「強い」勢力にまで発達する見通しだ。
その後、暴風域を伴い「強い」勢力を維持したまま、週半ばから後半にかけて沖縄に接近するおそれがある。特に石垣島など先島諸島を中心に雨や風が強まって大荒れの天気となり、台風18号は動きが遅いため影響が長期化する可能性がある。沖縄で1日(火)に予想される最大瞬間風速は30メートルの見通しで、2日(水)以降はさらに風が強まりそう。暴風、警報級の大雨や高潮となるおそれがあるため、早めに台風への備えを済ませておきたい。
西日本は台風離れていても大雨の可能性
なお、台風から離れている所でも大雨となるおそれがある。本州付近は2日(水)ごろから前線や湿った空気の影響で雨が降りやすくなりそう。西日本では台風周辺の湿った空気も流れ込むため、九州などで雨足が強まる可能性がある。 また、台風18号の進路によっては東日本や北日本でも荒れた天気となるおそれがあるため、今後も最新の情報に注意してほしい。 (気象予報士・鈴木悠)