激高したヌニェスがパンチを繰り出す。だが一方的にコロンビアサポを非難できない。試合前に時間を戻せば...【コパ・アメリカ戦記】
両国のサポーター同士が記念撮影。国際大会ならではの楽しげな雰囲気
CONMEBOL(南米サッカー連盟)は試合後、「サッカーに影響を与える暴力行為を強く非難する。フィール内外に不寛容と暴力の居場所はない」との声明をすぐさま発表。だが、怒り心頭のヒメネスは、「Desastre(災害)」という言葉を何度も用い、取材陣にこう語っている。 「私たちの家族が、コロンビア(サポーター)の一部から攻撃された。これは私たちの家族に起きた災害だ。愛する家族が危険だったので、彼らを守るためにスタンドに押し入るしかなかった。生まれたばかりの小さな赤ん坊もいたのだから」 ヒメネスが、「彼ら(コロンビアサポーター)は(酒の)飲み方を知らない。まるで何も知らない子どものように振る舞う」とも話していることから察するに、酔ったファンの行為が家族に何らかの危険を及ぼしたのだろう。 だとしても、そもそものきっかけがはっきりしない以上、一方的にコロンビアサポーターを非難はできない。 この試合、数の上ではコロンビアサポーターのほうが圧倒的に多く、ウルグアイサポーターを大勢で取り囲むという状況が生まれやすかった(そう見えやすかった)のは、確かだからだ。 試合前に時間を戻せば、数の違いこそあれ、両チームのサポーター同士が記念撮影をする姿も見受けられた。そこには国際大会ならではの楽しげな雰囲気があった。 サッカーという競技が、両チームのサポーターを物々しい柵で切り離さなければ成立しないのだとしたら、寂しい限りである。 取材・文●浅田真樹(スポーツライター)
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