「担任の先生は4人」1クラス1人の担任制を廃止 教師の働き方改革は「チーム担任制」…「小学校の教員は1人で授業をして、1人で保護者対応。全責任を1人に負わせていた」
南日本放送
鹿児島県内では来年度の教員等採用試験が16日行われます。およそ570人の採用予定に対し出願者数は1192人で昨年度より176人減少。県内では現在、本来必要な教員の数に対して26人が不足していて、人材確保が課題となっています。 【写真を見る】「担任の先生は4人」1クラス1人の担任制を廃止 教師の働き方改革は「チーム担任制」…「小学校の教員は1人で授業をして、1人で保護者対応。全責任を1人に負わせていた」 こうした中、志布志市の小学校では新たな働き方改革が始まっています。 志布志市の伊崎田小学校です。児童数は65人で、各学年1クラス。小学校では一般的に、1つの学級を1人の先生が担任し、朝の会から授業、給食と一日中一緒に過ごすのが当たり前ですが…。 どの時間も、違う先生が担当しています。 Q.みんなの担任の先生は? (児童)「内園先生と山下先生と大楽先生と西村先生」 Q.4人もいるんだ 「去年はひとりだった」 ■チーム担任制の出発点…「小学校の教員は1人で授業をして、1人で保護者対応。全責任を1人に負わせていた」 伊崎田小学校では今年度から学級担任制を廃止し、複数のクラスを複数の先生で受け持つ「チーム担任制」を導入しました。全国的にも珍しく、県内の小学校ではほとんど例のない取り組みです。 (児童)「相談しやすい。いろんな先生がほめてくれるので、うれしいし楽しい」 導入した大山昭二校長です。これまでの学級担任制は教員への心身の負担が課題だったと話します。 (大山昭二校長)「小学校の教員は1人で授業をして、1人で保護者対応をする。最終的にすべての責任をに1人にしているのでは、ということが校長としての反省があった」 文部科学省の調査よりますと、小学校教員の平均在校等時間は10時間から11時間と、長時間労働が課題となっています。 定年前の早期退職の割合は12年前は33%でしたが昨年度は47%。また、病気で辞めた人で「精神疾患」を理由にあげた人は60%から75%に増えています。 チーム担任制では、業務の分担でうまれた空き時間に、これまで放課後に行っていたテストの添削や準備などを進められるといいます。また、精神的負担も軽くなり、休みをとりやすくなるメリットも…。