ドジャース激震のベッツ骨折 不可抗力で起きた緊急事態に米メディアも嘆き「気分が悪くなる一方。本当に最悪の週末だ」
ドジャースにとってまさに緊急事態だ。 現地時間6月16日(日本時間17日)に本拠地で行われたロイヤルズ戦で衝撃が走ったのは7回だった。二死一塁でムーキー・ベッツが打席に立つと、ロイヤルズ2番手のダン・アルタビーラがインコースに投じた97.9マイル(157.5キロ)の4シームが左手を直撃。その場にうずくまった背番号50は苦悶の表情を浮かべた。 【動画】ドジャースに衝撃!ムーキー・ベッツが左手に死球を受けて骨折 骨折だった。手術の必要はないとされたものの、長期離脱は免れられない状態となった。試合後の取材対応で「良いスライダーを投げる投手の球から逃げるわけにはいかない。だから立ち向かった」と死球の瞬間を振り返ったベッツは「当たった直後は骨折なのかはわからなかった。痺れて、とにかく痛かった」とも吐露。「今後については正直まだわからない。手に当たったのは初めてだ。もちろん仲間を見守り、応援するけど、それ以外は精神的休養期間と捉えて回復を待つしかないね」と複雑な胸中を打ち明けている 無論、「スター軍団」と言われるドジャースにとってもチームの根幹を揺るがす一大事である。今季のベッツは打率.304、10本塁打、出塁率.405、OPS.893のハイアベレージを記録。大谷翔平の前を打つ1番打者としてチームに欠かせない存在だった。 ゆえに彼の離脱は衝撃的なニュースとして現地でも大々的に伝えられている。あらゆるドジャースの情報を発信する米専門サイト『Dodgers Nation』は「気分が悪くなる一方だ。本当に最悪の週末だ」と報道。この日に「右肩腱板損傷」のために15日間の故障者リスト入りが決まった山本由伸を含め、主軸が相次いで離脱する苦境を憂いた。 今後は2番打者として定着していた大谷が1番起用されることが濃厚となった。しかし、単純な打順変更だけで不動だったリードオフマンの穴が埋まるとは考えにくい。ベッツを欠く状況がチームのケミストリーにいかなる影響を及ぼすかは不透明だ。 果たして、この危機をいかにして乗り越えるのか。今こそ球史に残るスター軍団の真価が問われている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]