【速報 ツール・ド・フランス2024】極限状態の一騎打ちはポガチャルが勝利、総合タイム差3分9秒に拡大/第15ステージ
チーム総合順位 1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 186h 12' 00'' 2 ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)+ 55' 03'' 3 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 58' 59''
リタイア 177 ヘルベン・テイッセン(ベルギー/アンテルマルシェ・ワンティ) 188 ブラム・ウェルテン(オランダ/フィルメニッヒ・ポストNL)
7月16日(火) 第16ステージ グリュイサン > ニーム 188.6 km(平坦/獲得標高 1200 m) ミストラルが吹き荒れたら集団はあっという間に散り散りに 今ツールは休息日明けのプロトンを決して甘やかさない。2回とも地形は平凡・平坦ながら、2回とも凄まじい強風で知られる地域を走る。特にステージの終わりにミストラルが吹き荒れたら、集団はあっという間に散り散りになってしまう危険性も。 2週目の終わりにピレネーを抜け出したプロトンは、海浜客でにぎわうグリュイサンから、アルプスの方角へと走り始める。いわゆる「移動ステージ」で、コース半ば過ぎに緩やかな4級山岳が登場する以外は、地形的に警戒すべきことはほとんどない。なにも問題が起こらなければ、大集団スプリントへ向かって、スプリンターチームが隊列を走らせるのだろう。しかも3週目の初日が、早くも、正真正銘「ピュア」スプリンターにとっては最後のチャンス。シャンゼリゼで終わらない今大会、この日を逃せば、もはや永遠に勝機は訪れない。 果たしてスプリンターの目論見を邪魔し、身体の軽い総合エースたちを吹っ飛ばす風が吹き付けるだろうか。この地域でフィニッシュした2009年第3ステージは、風分断で生き残れたのは30人弱だった。第2集団には40秒もの差をつけた。2016年第11ステージは、サガンとボドナル、そしてフルームとトーマスの4人だけが強風に逆らい前に飛び出した。 フィニッシュ地のニームは、カヴェンディッシュがツール区間4勝目を挙げた想い出の地ではあるけれど、2021年第12ステージのフィナーレを迎え入れた時は、スタート時間の変更を余儀なくされるほど強風の中でのレースだった。やはりスプリントフィニッシュが予想されていながら、蓋を開けてみれば、ニルス・ポリッツの独走逃げ切り勝利だった。
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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