たてもん豪快引き回し 富山県魚津市でじゃんとこいまつり開幕
富山県魚津市の第55回じゃんとこい魚津まつりが2日、開幕した。初日は海沿いの諏訪神社で勇壮な「たてもん祭り」が行われ、地元の若衆らがたてもんを威勢良く引き回した。見物客らが見入り、魚津の夏の風物詩に会場の熱気が高まった。 航海の安全や豊漁を願い、高さ約16メートルのたてもんを豪快に引き回す伝統行事。国指定重要無形民俗文化財で、ユネスコ無形文化遺産に登録されている。 諏訪町1~5区と港町、元町の7基がちょうちんを下げて神社周辺に勢ぞろいし、夏の夜空を華やかに彩った。午後8時半ごろに若衆らがたてもん協力隊のボランティアらと協力して1基ずつ勢いよく回転させると拍手と歓声が上がった。 魚津市インバウンド推進実行委員会が交流連携を目指す台湾の新北市板橋区、苗栗県の関係者らも見学した。 3日は海上花火大会やたてもん祭りのほか、UO!JAZZ2024、うおづキャンドルロードを行う。市と魚津商工会議所、市観光協会主催、北日本新聞社共催。
女性が初めて回転奉納合図 たてもんを諏訪神社に回転奉納する際、鐘を鳴らして合図を出す役割を今回初めて女性が担った。引き手として女性が参加する町内はこれまでもあったが、合図を出すのは男性の団長の役割だった。全7町内のうち4町内で女性が合図を送り、祭りを盛り上げた。 魚津たてもん保存会によると、女性の参加を促すため町内ごとに相談して決めた。港町、元町、諏訪町2区、5区の女性が合図役を務めた。1番手に奉納した港町で鐘を鳴らした浜岡愛子さんは「長い歴史の中で初めてなので光栄。感無量です」と話した。