「プロミス」創業者妻の相続資産138億円を狙った「こてっちゃん」社長の脂っこさ
在りし日の神内良一氏
「高齢」「独り身」となれば、遺産狙いの格好のターゲットか。 消費者金融大手「プロミス」(現SMBCコンシューマーファイナンス)の創業者、神内良一氏がうっ血性心不全のために90歳で没したのは2017年6月のこと。功成り名を遂げた大往生だったわけだが、実は「火宅の人」としても知られていた。本妻を差し置き、内縁関係にあったのは、大阪出身の女優兼シナリオライターだ。そのお相手、内出良子(うちでりょうこ)氏は大阪朝日放送の長寿ドラマ『部長刑事』などで活躍した。 かつて、神内氏との出会いについて、〈プロミスの新聞広告に散文を書いたのが始まりです。むこうも仕事に厳しい人で、色々注文をつけてくる。喧嘩をしているうちに親しくなりました〉(「FOCUS」1984年11月16日号)と明かしている。 神内氏の莫大な遺産を相続したのは、その良子氏と二人の孫である。もとより後継者と目された一人息子の英樹氏は、肺がんを患い、01年4月、47歳で早逝。英樹氏の遺産額は、「松下電器産業」を一代で築き上げた松下幸之助氏の2449億円、「ブリヂストン」創業家である石橋幹一郎氏の1647億円に次ぐ歴代3位の1578億円だった。妻と二人の子どもが相続し、相続税額は540億円を上回った。それからほどなく、英樹氏の母である神内氏の本妻も他界すると、04年4月、良子氏は日陰の身から晴れて本妻の地位を得たのだ。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2023年10月19日号「MONEY」欄掲載