以前とは違う熱量で(3x3バスケ・UENOHARA SUNRISE.EXE 長谷川惠一)
栃木県宇都宮市のライトキューブ宇都宮で開催された3×3.EXE PREMIERのラウンド7は、言うに及ばずUTSUNOMIYA BREX.EXEの誘致大会である。当然のように観客はBREXのファンが多数で、BREXの試合になればBREXコールが飛び交うが、会場の一角を占めたオレンジ色が声を張り上げる時間帯もあった。UENOHARA SUNRISE.EXEのファンの盛り上がりは、ラウンド7にして初めてセミファイナルまで続いた。 直近の2つのラウンドでいずれも予選グループ連敗と調子を落としていたSUNRISEだが、この日はZIGExN UPDATERS.EXE戦を21-17のKO勝利で取ると、EDEN.EXE戦もオーバータイムの末に15-13で勝利。これまでの6ラウンドは全て予選ラウンド敗退だったため、新規参入のSUNRISEにとって、これが初の予選ラウンド突破となった。 そのセミファイナルの相手は、既に3つのラウンドを制し、同じJAPAN Victoriaカンファレンスでトップに立つBREX。その難敵に対し、SUNRISEは大熱戦を展開。少しずつSUNRISEが流れを引き寄せ、残り2分を切って3点リードを奪うが、試合巧者のBREXが齋藤洋介の連続得点などで逆転。SUNRISEも20-20まで持ち込み、次の1点を取ったほうが勝利というところまで粘ることはできたが、その1点を相手に許し、ここで力尽きた。 敗れたとはいえ、チームとしては初めて勝ち進んだセミファイナルの舞台。チームで3×3の経験が最も豊富な長谷川惠一も、ステップを1つ上がったことに好感触を得た。 「まずは予選を突破できて、チームが成長したかなと思います。延長のゲームも勝ちきれたことは大きかったです。最後はBREX相手に完全に挑戦者という立場でしたが、前に1回ボコボコにやられてるので、そのリベンジだというのをチーム全体で意思統一しました。出だしも悪くなかったですし、3点差がついて勝てたはずだというのもあるんですが、やっぱり向こうが勝ち方を知ってて、そこがまだまだ自分たちの弱いところだと思います」 2試合目はビハインドを背負う時間も長く、オーバータイムではあと1点取れば勝利というところでフリースローを2本得ながら、落としてしまう場面があった。それでもディフェンスで我慢強く戦えたことは、4戦4敗だった前の2ラウンドからよく立て直した部分だ。 「正直、プレーオフに向けてもう後がないというのもあったので、負けたら終わりというところを練習からチームで意識して、吹っ切れたというか、勝つしかないという気持ちで練習の強度を上げることができたのが良かったんじゃないかと思います」 最後にBREXに逆転を許してしまったのは、やはり経験値の差が表れた。一時3点リードを奪い、必要以上に勝利を意識してしまったところもあっただろう。長谷川が周囲を落ち着かせようとしたものの、結果的には、百戦錬磨のBREXがそれを上回ってきた格好だ。 「あそこで舞い上がってたら勝てないというのはわかってたんですが、相手も焦ってる様子が全くなかったですし、まだここからだと思ってタイムアウトを取って引き締めたんですが、それでもやっぱり相手が上でしたね。でも、最後は負けてしまいましたが、やれるというのは見せることができましたし、自信にもなったと思います。次のラウンドまでに少し時間があるので、今日の試合をしっかり見返して、今日の反省点を繰り返さないように、次のラウンドに生かしていきたいです。」