原爆投下「8時15分」指す腕時計が落札、約370万円 広島の被爆者「許せない」
米競売会社のインターネットオークションに出品されていた原爆投下時刻の午前8時15分を指す腕時計が23日、2万4890ドル(約370万円)で落札された。手数料込みの総額は3万1113ドル(約470万円)に達した。落札者は分かっていない。 広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(81)は「被爆の惨状が利益を得る道具にされているようで許せない」と批判。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN=アイキャン)は20日、競売の取り下げを求めるメリッサ・パーク事務局長名の書簡を送っていた。 競売会社は米マサチューセッツ州の「RRオークション」。同社サイトによると腕時計は広島に派遣された英国の兵士が拾い、2015年に英国で競売に出されて別人の手に渡ったという。今回の出品に際し、どのような鑑定を経て被爆資料として真正だと判断されたかは不明。
中国新聞社