芦田愛菜に続く、業界が注目するネクストブレイク8人!「子役は大成しない」は過去の話
朝ドラ『ちむどんどん』で黒島結菜演じるヒロインの子ども時代を演じたのが稲垣来泉(13)。ドラマ自体は低視聴率に悩まされ、「ちむどんどん反省会」なる言葉が流行語大賞の候補にも選ばれたが──。 「微妙な朝ドラは子役時代がいちばん良かったと言われがち。みんな最初は見るじゃないですか。それに朝ドラってたいてい地方のシーンから始まるので、序盤のロケが多くなってくる。『ちむどんどん』のときは沖縄の美しい自然の中で、お父さんが打つ沖縄そばを彼女がすごくおいしそうに食べるシーンが印象的でした。 ヒロインが“あきさみよー”という沖縄の方言を連呼して、それがどうも耳障りだと言われたけれど、子ども時代に彼女が言っていたときはまだ心安らかに聞けましたね」 同じく「微妙な朝ドラ」のパターンに合致するのが『舞いあがれ!』。ヒロイン・福原遥の子ども時代を浅田芭路(10)が演じている。 「人見知りで心を閉ざしている少女が、五島列島の自然の中でキラキラした笑顔を取り戻すところがよく描けていた。浅田さんも本当にうまくて、やはり子ども時代の評判は高かったですね。 “微妙な朝ドラ”は子役にとってはブレイクするチャンスでもある。彼女は映画『ゴールデンカムイ』で山田杏奈さん扮するヒロイン・アシリパの子ども時代を演じたり、クレラップのcmに妹役で出ていたりと、なかなかの売れっ子。まだ10歳だけど、これからガンガン来そう」 いくら売れっ子子役とはいえ、誰もが大成するわけではない。この先残っていけるか否か、そこにはひとつの分岐点があるとカトリーヌさんは言う。 「大きな分岐点は10代に差しかかるころ。そこで残る子役はビジュアルの印象があまり変わらない人が多い。さらにそのころになると10代で参入してくる人たちがいる。例えば広瀬すずさんのようなフレッシュな顔ぶれに打ち勝てるかどうか」
成功する子役の3つの要素とは
芦田愛菜に神木隆之介、鈴木福─。彼らはいずれも子役のころからイメージを大きく変えることなく、10代の壁をさらりと越え活躍を続けてきた。カトリーヌさんは彼らを「選ばれし神々たち」と呼ぶ。 「彼らは子役の中でも特別な人たち。浮き沈みなくシームレスに出続けるって本当にすごいこと。メディアに出続けるということは、常に需要があるということだから」 4月スタートの朝ドラ『虎に翼』で主演を務める伊藤沙莉もまた子役出身ではあるものの、シームレスに活躍していたとは言いがたい。 「伊藤さんは子役のころ『女王の教室』(日本テレビ系)に出てはいたけど、覚えている人は少ないですよね。 『エルピス-希望、あるいは災い-』(フジテレビ系)などで最近注目の三浦透子さんも子役時代にcmで2代目なっちゃんを務めてたけど、さほど爪痕を残さず大人になってブレイクしたタイプ。“神々たち”とはまた違うルートで出てきている」 では、なぜ“神々たち”は並み居る子役たちの中で選ばれし者になれたのか? 子役が大成する上で必要な条件とは一体何なのだろう。 「成功した方たちに共通してあるのが、“賢さ、落ち着き、愛され上手”の3つの要素。 芦田愛菜さんがその好例で、学業もきちんとして、賢さに落ち着きも持ち合わせている。優等生で、理想の娘像になっている。“神々たち”は特にそうですが、子役は愛されることが仕事なので、みなさん愛され上手ですよね。それでいて嫌な感じが全然しない。だから好感度も高くなる」 物心ついたころから大人たちに囲まれ、可愛い愛らしいともてはやされ、ちやほやされがちな子役たち。そこで勘違いして道を踏み外さないためにも、賢さは必須。 愛され上手ゆえドラマやバラエティーに重用され、落ち着きゆえの安心感がcmの起用にもつながるのだ。 さて、気になるのが「ネクスト芦田愛菜」。前出のような精鋭ぞろいの子役のなかで、カトリーヌさんが有力候補に挙げるのは? 「ずばり、白鳥玉季さん(14)です」 1歳から芸能活動を始め、すでに芸歴13年。朝ドラ『とと姉ちゃん』『エール』など、多くの出演作を持つ。「朝ドラのほか、『凪のお暇』(TBS系)で吉田羊さんの娘役を、『極主夫道』(日本テレビ系)では主演を務める玉木宏さんの娘役を、『テセウスの船』(TBS系)ではお姉ちゃん役、大河ドラマ『どうする家康』では茶々役と、その時々ですごく印象に残る役をやっています。 彼女は今14歳ですが、ビジュアルの印象が子どものころからあまり変わらないまま大人になってきている。それはやはり残る子役の条件であり、子役の過渡期を乗り越えシームレスに活躍していくのでは」 そろそろ春ドラマも出そろったころ。売れっ子子役たちの活躍に、ダークホースの出現は? 彼女たちの今後の行方に注目したい。