ヴォルフガング・ベッカー監督、70歳で死去 代表作に『グッバイ、レーニン!』
世界中で大ヒットを記録した映画『グッバイ、レーニン!』(2003)などで知られるドイツのヴォルフガング・ベッカー監督が、70歳で死去した。 ヴォルフガング・ベッカー監督、70歳で死去 代表作に『グッバイ、レーニン!』 遺族によると、ベッカー監督は重病を患っており、現地時間13日に息を引き取ったという。 ベッカー監督は、西ドイツのヘーマー生まれ。ベルリンで映画を学び、学生時代にはイアン・マキューアンの短編を映像化し、同作が学生アカデミー賞を受賞した。
映画『グッバイ、レーニン!』
2003年には、ベルリンの壁崩壊直前に昏睡状態に陥った社会主義者の母親から、必死に真実を隠そうとする息子の姿を描いた映画『グッバイ、レーニン!』が大ヒット。主演のダニエル・ブリュールを一躍有名にし、ヨーロッパのアワードを席巻した。また、英国アカデミー賞とゴールデングローブ賞で国際長編映画賞にノミネートされた。 ブリュールとベッカー監督は、2015年に映画『僕とカミンスキーの旅』で再タッグ。ダニエル・ケールマンの小説を映像化した本作は、アート業界の風刺作品となっている。 ベッカー監督は死の直前、遺作となる『Der Held vom Bahnhof(原題)』を完成させていた。同作は、ドイツ民主共和国(GDR)から脱出する100人以上の人々を助けた東ドイツの信号係の実話を描いている。 ※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。翻訳/和田 萌