SPAC株をショートしたハイテク株ヘッジファンド、成績プラス22%
(ブルームバーグ): ハイテク株に特化したヘッジファンド運営会社、シレブラ・キャピタルの主力戦略の運用成績は年初来でプラス22%となり、そのリターンの約半分はショート(売り持ち)取引によるものだった。同社はコーチュー・マネジメントの元パートナー、ダニエル・ギブソン氏が創業した。
顧客向けプレゼンテーションによると、同社は半導体大手エヌビディアやフェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズなど、ヘッジファンドが選好する大手ハイテク銘柄を保有することなく、高いリターンを上げた。
エヌビディア株は1-2月に60%、メタ株は38%それぞれ上昇した。
シレブラの年初来リターンの約4分の1は、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場した企業の株価下落を見込む取引から得られている。投資家によると、運用資産28億ドル(約4150億円)の同社は、2021年の初めから今年1月までにSPACを通じて上場した銘柄をショートすることで、計約10億ドルの利益を得たという。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、SPACを通じて上場する企業の数は急増したが、その多くはその後低迷し、破産を申請した企業も多数に上る。
シレブラの広報担当者はコメントを控えた。
11年創業のシレブラは中型株に特化しており、従来はロングとショートのポジションの間でほぼ均等にバランスを取っていた。一方、大半のハイテク株ファンドは、上昇している銘柄に重点を置く傾向がある。
原題:Ex-Coatue Trader’s SPAC Shorts Fuel 22% Gain for Tech Hedge Fund(抜粋)
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Matthew Griffin, Katherine Burton